XperiaにおけるAndroidアプリ考察

【コラム】「マニア」のMVNOから「みんな」のMVNOになってきた

昨年3月に「【コラム】最近増えてきたMVNO契約をまとめてみた」という考察した頃、利用者はいわゆる「イノベーター」から「アーリーアダプター」と呼ばれる「マニア」層が中心でした。最近ではメディアでも特集されていて、ようやく一般層にまで広がってきた感のあるMVNO。

今年11月からはSMSにも対応したサービスも始まり、データ通信SIMにおいてもセルスタンバイ問題も無くなり、今までのように妙に電池持ちが悪い、、ということもなく使えるようになってきたと思います。

個人的にはIIJmioのLTEサービスが始まったと同時に申し込み、便利に使ってきましたが、諸事情あって10月末で一旦解約。改めて契約を検討をするにあたって調べてみたところ、ものすごい数のサービスが乱立しているのが分かりました。

今回は自分が新たに契約するにあたってさまざまなサービスから探してみたいと思います。

MVNOのウリは何だ?

MVNOでよく使われるキャッチフレーズは概ねこんなフレーズですよね。

これらのキーワードを見ない日はないくらい、各社が広告を出している背景として、AndroidではGoogle PlayでNexus5が購入できることが発端となり、iPhone5s/5cをアップルストアで取り扱いを開始したことで流れが大きく変わった気がします。

 

キャリアはこのiPhoneの発売については事前に知っていたのでしょうか。突如として始まった感があり、キャリアも慌てふためいているような気がしないでもないです。

そんな動きを知ってか知らずか、MVNO各社がiPhone2製品、Nexus5というたった3製品のためにこれだけたくさんの広告を打っているのでしょうか?いや、もっと深いところで何らかの戦略があるんじゃないか?と思っていろいろ調べてみました。

 

 

 

MVNOサービスの今

このMVNOは監督官庁である総務省も後押ししていて、「テレコム競争政策ポータルサイト」なるサイトがあり、MVNO促進に向けた情報提供を行っています。少し古い情報ですが2013年7月31日現在のMVNO事業者の参入状況(PDF)を見てみるといろいろなことが見えてきます。

MVNO事業者といえば日本通信というMVNOのパイオニアですが、これ以外に

と本業を別に持つ業者の参入が多いです。こちらは主にドコモのMVNOです。UQコミュニケーションズによるMVNOでは家電量販店系(エディオン、ヤマダ電機など)もあります。

変わり種では象印マホービンのみまもりほっとラインはドコモのMVNO、トヨタのG-BOOKもMVNOに含まれるそうです。

 

MVNOはドコモとUQコミュニケーションズだけに思われますが、法人向けではKDDIも京セラコミュニケーションシステム社がMVNOサービスを提供しているんですね。KDDIはトヨタのG-Bookにも一部提供している模様。

 

こうしてみていくと、ソフトバンクモバイルはMVNOの案内はしているものの実際の契約は0社?コンシューマ向けでは良い評価を得られているかもしれませんが、ビジネスとして、社会インフラとしてのソフトバンクモバイルは足腰(ネットワーク網)が弱くてプロの目からしたらダメダメなのかな、と思ってしまいました。(実際はどうなのか分かりません)

 

 

 

MVNO利用にあたって絶対譲れない個人的要件

自分でサービス一覧を作ってみようと調べ始めたら「絶対、ムリ!」と思いました。格安SIMカード比較(MVNO/LTE/データ通信)を見て頂ければお分かりの通り、多すぎてもう何がなんだか分かりません。

そんな中で、私がこれだけは外せない!という3つの条件があります。それは、

です。

以下になぜそれが必要なのかをまとめます。

<SMSサービスが使えること>

SMS(ショートメッセージサービス)は冒頭の通り今年の11月から順次開始されているMVNO業者の提供するオプションサービスです。といってもSMSを使うわけではありません。

MVNO回線ではデータ通信を主に利用することを念頭にしている方も多いと思います。

「セルスタンバイ問題」って聞いたことありませんか?通信はできているのにアンテナアイコンが圏外表示になったり、電池の使用状況を見るとバッテリーの消耗が異様に激しい状況を指します。

技術的な考察はIIJの中の方が書かれたブログ てくろぐ: アンテナピクト問題・セルスタンバイ問題とは何か が詳しいのでぜひ見てみて頂きたいところ。

このセルスタンバイ問題を回避するために「SMS対応SIM」が必須となります。(ただし音声SIMを利用してもセルスタンバイは「0」にはなりません)

設定>電源管理>電池使用量>セルスタンバイ

<1契約で複数SIMが持てること>

MVNO事業者によっては1契約で3~5枚のSIMを持つ(シェア型)ことができるメニューが有ります。メインのXperia以外に複数端末を取っ替え引っ替え使うことがあるため、その都度SIMカードを入れ替えるのは面倒(出先で落としたりしたらもっとイヤ)です。

そんなわけで、複数のSIMが持てるサービスは必須だったりします。

(今、手元にあるXperia兄弟たち) SO-04Eを入れるの忘れましたw

 

<速度制限がない(緩い)こと>

1,000円以下の格安サービスは高速通信ができる通信料が極端に少ないサービスが大多数です。確かにいざという時にLTE通信ができればいい、という考え方はありますが、個人的には切り替えたりなんか遅いと思ったら128kだった、とか余計なことを考えずに使いたい派なので、値段に飛びつかずに使い勝手の良いサービスを考えていきたいと考えています。

こういうワガママな条件を満たすMVNOサービスなんかあるんだろうか、、それがあるのです!

 

 

 

百花繚乱のMVNOの中で契約していいと思ったサービス

今回いろいろ調べてみてこれにしようかな、というサービスが3つありました。

  1. OCN モバイル ONE
    【60MB/日 容量シェアSIMタイプコース:2,425円/月】
    http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/
    ※SMS対応SIMは12/7(土)から発売。既存SIMは来年1月末まで無料交換OK
    <メリット>
    • 追加SIMは472円/枚で最大5枚まで契約可能。(シェア型は1契約3枚まで)
    • 通信量によって5つのコースが選択可能であること
    • AmazonでSIMを購入可能なこと(購入後、OCNモバイルONEサイトにて利用契約)
    • 最低利用期間が無いこと

    <デメリット>

    • 音声契約無し

     

  2. BIGLOBE LTE・3G
    【スタンダードプラン:3,980円/月  ※7GB使用可能】
    http://join.biglobe.ne.jp/mobile/lte/
    <メリット>
    • SIMは3枚提供
    • 7GBまでフルに使えること(SIM3枚の合計)
    • Wi-Fiスポット利用可能(Wi2 300:利用可能場所検索はこちら)
    • Amazon、イオン店頭でも購入可能(店頭販売では12月末まで初期費用3,150円⇒980円)

    <デメリット>

    • 音声契約無し
    • 料金高め。。(BIGLOBE契約者は▲210円/月)
    • Wi-Fiスポット登録にはMACアドレス登録が必須。(事前に設定しておく必要あり)
    • SMS非対応(2014年2月に提供開始予定)

    BIGLOBE LTE・3Gサービスはエントリーサービス(980円/月)がコストパフォーマンスいいかもです。Wi-Fiスポット付きでLTEを1GBまで利用できる点で他社を凌駕してると思います。

  3. BIG SIM
    【BIC SIMウェルカムパック SMS対応マイクロSIM【ビックカメラグループオリジナル】:2,688円/月 ※2GBまで】
    http://www.biccamera.com/bicbic/jsp/w/service/bicsim/index.jsp
    <メリット>
    • IIJmioサービスのOEM版であること(個人的に今まで使っていたこともあり安心して契約できる)
    • もちろんSMS対応
    • Wi-Fiスポットが利用可能(IIJmioとの契約では提供されない)
    • もちろんファミリーシェア(SIM3枚提供)契約も可能
    • ビックカメラ店頭でも購入可能

    <デメリット>

    • 音声契約不可
    • エントリープランは500MBまで高速通信。(BIGLOBEは1GB使える)

 

この3つからどれを選ぼうか、じっくり考えてみたいと思います。(結論はまだ出ていないのです。。。)

 

 

 

まとめ

従来はキャリアとの契約が一部の機種を除き「必須」。基本料金に加えパケット定額契約を特別な割引なしで契約した場合、毎月6,000~7,000円、更に端末代金が加わり、それはもうガラケー時代のコストの倍近くかかるケースもあります。

しかも、各社が契約数を伸ばすべく、MNP顧客には非常に手厚い割引サービスを提供し、同じ端末を購入するのに機種変更とMNPでは倍くらいの差が出てる事実に辟易している方も多いはず。

そ ういう方にとって、この「Google Playで購入できる」Nexus5であったり、「アップルストアで購入できる」iPhone 5s/5cはこうした「キャリアの柵(しがらみ)」なく電話機『だけ』を購入することができ、自分の利用シーンに合ったSIMを契約して利用できる動き は、これからどんどん進んでいくのでしょうか。

今はまだ国内メーカーの動きはなく、様子見(ソニーはタブレットやファブレットのWi-Fiモデルで)している感じです。このMVNOの動きは決して指をくわえて見ているだけじゃないはず(と信じたい)。

携帯キャリアのサービスに明るい面々がよく「キャリアは土管屋に徹しろ!」と云いますが、土管屋になるのはもう、すぐそこまで来ているのかもしれません。そうすれば技適問題もすべて解決して全て円満になる気がしたりしなかったり・・・

(ドコモなんかはそれを察して野菜売ったり別の商売を始めようとしていますよね。)

ここ数年はモバイル環境の変化に目が離せそうもありません!