【MVNO】見つけてしまったMVNOの弱さ…

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※本考察はこれまでにまとめてきたものを再構成したものです。

仕事終わりに駅まで歩きすがらに同僚から質問を受けまして、ちょうどいいタイミングと内容だったものですから、改めてまとめてみたいと思います。

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話はこんな感じで始まりました。

考察ブログ読者ならよく相談される内容だと思いますけども。

同僚A
最近同僚BさんとかCさんが使ってる毎月1,000円とか2,000円の携帯にしようと思ってるんすよー
わたし
あー、MVNOってヤツね。

同僚A
えむぶいえぬおーって言うんですね、それ。そのえむぶいなんちゃらってのでコスト下げたいんですよね。

ここで同僚Aさんのプロファイルを簡単に。

XPERIA X10をボロボロのなるまで使い、さすがに使えないアプリが出てきたり容量不足を感じて確か2013年にXperia A(SO-04E)に2年の分割支払いで更新。以来とても重宝しているようです、彼なりに。

奥さん・同僚Aの家族も家族割を組んでいて、奥さんとはLINE・家族とは通話もよくするようです。データ通信はたまに7GBをほぼフルに使うこともあるけれど、(たぶん)3GBでも足りる感じだと思います。(モバイルルータを支給されていないため出先でノートPC使うときにテザリングしているらしい)

そんな彼に対してこんな会話を続けました。

わたし
MVNOはいいことと悪いことがあるんだよね。
同僚A
どんなことですか?

 

わたし
まずは通話に関してだけど、これまでの家族間通話無料ってのが無くなるので、通話は全て通話料がかかるんだ。
同僚A
実家の親とカミさんと家族割組んでるんですよ、それだとやっぱり難しいなぁ・・・
わたし
それに、ドコモからMVNOに番号を移す(MNP)するということは、契約期間によっては契約解除料が1万円くらいかかるよ。いつが契約月だか分かる?
同僚A
いや、分からないっす。。
わたし
だよねーw あとそのスマホって端末代金分割で払ってるなら、それも引き続き支払いが発生するよ。2年使う前提で割引を受けてるわけだけども、解約すると割引も無くなるから、それも支払い続ける必要があるよ。
同僚A
まじすかぁ。。。

たぶんこの時点で彼の戦意は完全に喪失したと思いましたが、更に追い打ちをかけるような話もしておきましたよw

わたし
それと、ドコモの保証も無くなるんだよ。きっとMVNOでも今のをそのまま使うつもりだよね?ぶっ壊したら有償になるよ。(最近調子悪くてドコモショップに行こうか悩んでるのも知ってたりするw)
同僚A
・・・・・
わたし
それと、テザリングできなくなるよ。
同僚A
w( ̄▽ ̄;)wワオッ!!
わたし
もう完全に戦意喪失したな、彼はw

更に追い打ちをw

わたし
docomo.ne.jpのメールも使えなくなるし。
同僚A
あー、でもGmail使えばいいんですよね?
わたし
うん、そうだよ。でも相手がガラケーだったらデフォルトはキャリアメール以外は弾く設定にしてるから、相手にメール届かなくなるし。(彼の親はきっとガラケーだと思っての発言)
同僚A
_| ̄|Σ・,`,.―===⌒Y⌒Y⌒○

ここで彼とは別のルートで帰るのでお別れ。

同僚A
いろいろありがとうございました。もう少し考えてみます。お疲れさまでした!!

 

念のため、以下にポイントをまとめておきます。

 

 

MVNOのいいトコ悪いトコ

通話を伴うMVNOを利用する場合に関し、1)契約に関すること、 2)通話に関すること、 3)データ通信に関することについてまとめます。

契約関連

  • 契約更新月でMNPをしないと契約キャリアに「契約解除料」(10,260円)を支払う必要がある。
    (契約して25ヶ月目の1日-月までの間。2年前に契約した「当月」ではないことに注意)
    .
  • もし契約解除料を支払ってもいい!と思っても、現在利用中の端末分割金の残債は残ります。ただし、これまで適用されていた「割引」が無くなり、端末代金÷24ヶ月の分割金がまるまる請求されます。(これまで通りの残期間で分割払いも可)
    .
  • 今使っているスマートフォンを利用することを想定していると思いますが、その端末が少々くたびれてきたとしても、それを使い続ける必要があります。壊れたら実費での修理となります。
    なので、25ヶ月の契約満了まで使用したスマートフォンを継続利用するのは少々厳しいかもしれません。

 

通話・メールに関すること

  • 家族割を受けていた場合、その通話料は「無料」でしたが、MVNO各社はすべて従量制となります。家族間であっても有料となります。LINEやSkypeで問題ない、IP電話使うなどの代替案を利用し続けられるのならば、この限りではありません。
    .
  • キャリア契約のまま機種変更する場合、これまでのプランとは違い通話定額プランが標準化しつつあり、通話も割と使うならば継続してドコモやauなどのキャリアサービスを使い続けるのも選択肢として考えてもよいでしょう。
    .
  • キャリアメールアドレスが使えなくなります。メールする相手にガラケーがいる場合、迷惑メール対策のため、標準ではキャリアメールアドレス以外から届くメールはブロックされます。個別に許可する設定が必要です。

 

データ通信に関すること

  • これまでのキャリア契約では3GB・7GBが契約の単位でした。MVNOは費用を安くするために基本使用データ量が1GB/2GBと絞られています。(もちろん追加費用を支払えば高速通信を使い続けられますが、それだとMVNOサービスを使うメリットが薄れる)
    .
  • テザリングができなくなります。(ドコモスマートフォンの場合)
    【MVNO】非rootなドコモ端末をMVNO SIMでテザリングを可能にする方法(中級者向け)で対応できます。※PC利用します。ちょっと難しいかもしれません。

    ドコモの特別仕様で、テザリングを利用するとき、内部的に接続先(APN)を変更する仕様のため、ドコモ系MVNOサービスと契約したSIMカードでテザリングする場合も、ドコモのテザリング専用アクセスポイントに繋ごうとするため、エラーとなってしまいます。
    .

  • キャリアよりも速度が落ちる場合もあります。
    これはMVNO各社が使用する設備にもよりますが、少なくとも回線速度(品質)は全く同等ではないようです。

 

 

まとめ

これまでMVNOいいじゃない!というトーンの考察をしてきましたが、実際同僚と会話してみて「ハッ」と気づきました。まだまだ一般層がメインで使う携帯電話サービスとしてはまだまだ敷居が高いな、と。

2年の満了を待たずMNPするときに端末分割金や契約解除料は「つきもの」ではありますが、せっかく安いプランが充実しているMVNOに行ったとしても、旧キャリアへの分割金支払いが残るなら、移行するメリットは無くなってしまいます。

諸手を挙げてMVNOに行こう!という状況ではないこと、ハッキリ理解できました。そしてソニーモバイルが、VAIOがこれらMVNOに参入するのは、こうした不安を少しでも払拭することができるかもしれませんが、「家族割」相当のサービスが無いと、乗り換えは厳しいかな、というのが正直なところでしょうか。