今日から始まったMWC2015(Mobile World Congress2015:スペイン バルセロナ)でソニーはXperiaの新モデルとしてXperia M4 Aqua、Xperia Z4 Tabletを発表しました。
2015年モデルはいよいよオクタコア(Octa-Core:8コア)の64bit OSに進化します。これ以上の速度を求める層が果たしてどれだけいるのかは分かりませんが、世の流れが初期のシングルコア(1コア)⇒デュアルコア(2コア)⇒クアッドコア(4コア)と進化してきていますので、ここは時代の流れということなのでしょう。
(1月のCES2015で発表したXperia E4は新興国向けのエントリーモデルとして発表されましたが、エントリーモデルでも今はクアッドコアなんですよね。当初はLTE非対応モデルのみの発表でしたが、最近Xperia E4g DualというLTE対応モデルも発表されました。)
すでに多くのニュースメディアによってそのスペック等は伝えられていますので細かいスペック等は確認できると思いますので割愛します。なお、Xperia M4 Aquaは日本での発売予定はなく、Xperia Z4 Tabletは今夏に日本でも発売が予定されているそうです。
そんな中、 ケータイWatchのMWC2015関連記事で個人的にちょっと気になる発言があり、急遽まとめてみることにしました。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/event/mwc2015/20150302_690816.html
これはMWC2015のソニープレスカンファレンス終了後にソニーモバイルコミュニケーションズの十時社長への囲み取材の中のインタビューでのこと。
記者との一問一答です。
――「スーパーミッドレンジ」という概念を示していたが、具体的にはどうようなものか。
十時氏
ワールドワイドではここ(Xperia M4 Aquaなど)がボリュームゾーンで、オペレーターの意見を聞いてみてもそうだが、やはりミッドレンジが求められている。「Value for money」(支払った金額以上の価値があることを示す英語の慣用句)で、コンシューマーにどういったものを作っていけるのか。あえて、スーパーミッドレ ンジという言い方をした。
※オペレーター:キャリアのことをメーカーの中の人はこう言います。
「ハイスペックモデル」と「エントリーモデル」の『ミッドレンジ(中間)モデル』がワールドワイドでも求められている、と。
そしてこんな発言も。
――日本で求められるハイスペックと、海外のミッドレンジにずれが出てきているのではないか。
十時氏
いいご指摘で、日本はかなりハイスペックに寄っている。日本のプロダクトをそのままグローバル展開するのは難しい。
日本がハイスペックしか求めていない??日本モデルは海外展開が難しい???
えっと、どれはどこの市場調査会社が行った結果でしょうか??というかいつの時代(!)のリサーチ結果です??w
これまで日本におけるXperiaミッドレンジモデルは発売していましたっけ?
XPERIA、arc、acro(日本専売)、ray、Play、NX、GX、SX(日本専売)、AX/VL、Z、UL、A、Z1、Z1 f、Z Ultra、Z2、ZL2、A2、Z3、Z3 Compactとありましたが、明らかにミッドレンジというモデルは
- Xperia ray
- Xperia SX
- Xperia AX
- Xperia A
くらいじゃないでしょうか。たしかにバカ売れしたか?といえばそうじゃなかったかもしれません。
例えばXperia SXなんて小型コンパクトでありながらLTE対応&おサイフケータイという超魅力的なモデルだったのにSoC部品調達できなくて即終売しましたよね。今でも某オークションで高値取引されています。
Xperia AXはみんなが待ち望んでいたアーク形状のデザインを重視したモデルで、十分売れる要素があったはずなのに。。
発売して2ヶ月後にはフラッグシップXperia Zを発売してしまいましたし、そもそもメディアへの露出量が違いましたよね。ミッドレンジはメディアへの露出量もミッドレンジサイズになっちゃうんですかね。要は「売る気がなかった」のですよね?ハイスペックモデルのほうが利幅も大きいですし、日本では黙っていても高スペック(=フラッグシップ)から売れていきますし、敢えてミドルレンジなんて売らなくてもいいドル箱市場なんですよね、日本は。。。
・・・なんか悲しくなってきました。。。
昨今、キャリアモデルの一括購入価格は10万円に届こうとしています。スマートフォンはギークやマニアだけのものではなく、もう「日用品」となりつつあります。言い方は悪いですが、「日用品」に10万円かけますか?
2015年Xperia第一弾であるXperia E4は新興国向けエントリーモデルという位置付けにも関わらず、1.5GHzクアッドコア、4.7インチqHD(540×960ピクセル)、RAM/ROMは1GB/8GBと少々小さいですが、こんなモデルでも十分サクサク動くはず。E4gというLTE対応モデルも発売されますし。
今回MWC2015で発表されたXperia M4 Aquaはオクタコア(8コア)、5インチHD(1280×720ピクセル)、RAM/ROMは2GB/16GB、LTE対応、防水防塵という1年前のフラッグシップモデル相当といっても良いスペックです。
日本でこれにおサイフケータイあって、価格が5~6万円程度だったらかなり売れると思うのは、私だけでしょうか。FeliCa無しだとしたらMVNOとの組み合わせで、とか。A2を流用するより話題性もありますし。
日本のプロダクトをそのままグローバル展開するのは難しい。
まさか「FeliCaやフルセグを載せたまま」グローバル展開、ではないと思いますが、本当に海外モデルが日本では売れないのかは再考頂きたいと思って急ぎまとめてみました。
私だけでしょうか、ミドルレンジが日本で売れないのはおかしい!と思っているのは。。。