XperiaにおけるAndroidアプリ考察

【コラム】今からでもできる!やっぱりXperiaだよね!と言ってもらえる方法(私見2)

先日のエントリー、コメントも頂けて大変ありがたかったです。特にブロガーの熱量=パッションに賛同頂けたことが何より嬉しかったです。やっぱりまだまだXperiaファンがたくさんいるんだ!とも思って、最近はネガティブな捉え方をしていた自分を反省するきっかけにもなりました。テヘ

今回はXperiaの「いま」を(自身のリハビリ兼ねて)もう少し確認してみたいと思います。

 

Xperiaの「いま」はどんな感じ?

iPhone登場以降、国内シェアはずっと2位だったXperia、2018年4月に発表された2017年度通期の出荷台数でAQUOSにシェア2位の座を奪われてました。シャープは509.4万台、前年度比39.1%増、メーカー別シェアは13.6%に対し、ソニーモバイルは408.3万台、前年度比10.7%減のメーカー別シェアは10.9%という状況です。

このシェアは2017年度(2017年4月~2018年3月)のもので、先日1Q決算で、Xperiaが更に深刻な状況になっているということは、更に順位を落としている可能性もあります。。。

 

傷口に塩を塗ることになってしまいますが、2015年6月に開催されたXperia Z3ブロガーイベントで、こんなスライドを使ってアピールしてました。

「次のスマートフォンを何にしようか迷っているご友人、読者に自信を持って一番人気のXperiaをオススメして下さい。」

今のXperiaには酷かもしれませんね。。。

 

では、実際の販売状況についてはどのようになっているのでしょうか。こちらは毎週発表される販売ランキングで確認できます。下記は7月30日~8月5日のデータです。

 

 

国内携帯電話の販売ランキング(量販店POSデータ)

Xperia XZ2シリーズ、総合ランキングのTOP10には一つも入っていません。Xperia XZ2 Premium、発売2週目なのに既にトップ10圏外に・・・

総合ランキングでは前モデルXperia XZ1がランク4位(ドコモ版)、5位(au版)と健闘しています。これはどういうことなのでしょう。Xperia XZ1は旧モデルとはいえ2017年11月発売ですから、まだたった9ヶ月しか経っていません。スペックだってSoCは1世代前にはなってしまいましたが、現役バリバリのものです。

少し前なら旧モデルの在庫など殆どなかった(もっといえば、Xperiaは予約しないと買えないくらい常に品薄だった)のに、今の状態は相当良くないんだなと思ってしまいました。

 

では実際にどんな状況なのか、周りを見渡してみました。

 

 

ホントにユーザが減ってる気がします

まずはわたし自身ですが、Xperiaではない製品を「ちょっと使ってみようかな」とか「ダメだったらまたXperiaに戻ればいいや」という気持ちがないといえばウソになりますが、まだ未練があるからか、実際に「これください」とまではいきません。

私のまわりでもX10の頃に知り合ったXperiaユーザ(どちらかといえばアーリー・アダプター)のうち、今時点でXperiaを使っている方、たぶんお二人しか知りません。

X10カスタムROM作者さまも、キメラ作者さまも、考察ブログを見てカスタムROM入れてみました!と言ってくださった方もいつの間にかiPhone使いになっていました。カリカリtuneなX10作者さまもメインはやっぱり最新OSが使えるAndroidをご利用のようです。

  

お二人のうちお一人(イクメン)はiPhoneメインでXperia「も」使い、もう一人(イケメン)はXperiaをメインでお使いです(たぶん)。でもそろそろ次を考えているんじゃないかな、、、と思ったりも。

と、このようにXperiaファンが一人また一人と減っていって。既にXperiaは過去の話になっていて、とても悲しい・・・。

でもそんな皆さん、きっと横目ではXperiaのこと見てるんだと思います。でも発表されるXperiaには先進性がない、代わり映えしないデザイン、等々で食指が動かないのでしょう、それは残念ですが分かります。むしろ自分がそれを一番感じてる気がします。これまではそれでも買い続けて(買い支えて)きましたが、今は・・・

 

 

一般的に、スマホを買い換えるときに考えること

いまXperiaを使っている方が2年縛りが解け、新しいのに変えよう!と思った時、よほどのことがなければまずはXperiaを考えるでしょう。事前にネットでも情報収集して。Xperiaあんまり評判よろしくないなぁと思いながらも手にとってみて。

そして店員さんに「今売れてるのはどれ?」と聞き、「今はこれが人気ですよ」と他社製品を勧められたら、「そうかそうか、これが人気なのか」と詳しく話を聞いたり、実際に触ってみて、どうしよう、と。

その結果、やっぱりXperiaのがほうが慣れてるから、という理由でとどまる方、できること変わらないなら人気あるヤツにしよう!話題になっている製品を選ぼう!となることはとても自然な流れです。人気商品はケースや保護フィルム(ガラス)も種類が豊富ですからね。「みんな使ってるから」はすごい説得力になります。冒頭のスライドじゃないですが、口コミのチカラは強大です。

 

 

【私見①】ここで「Xperia推し」をしてもらうことが大切では?

店員さん、もちろんキャリア主催の説明会資料等で勉強してるとは思いますが、ソニーモバイルは彼ら販売員に対して個別に説明会を実施したりというような活動はされているのでしょうか。

代理店からすればキャリアからの報奨金が多い製品を積極的に勧めるんでしょう。報奨金の出処は、メーカーだと思いますが、今のソニーモバイルにはその体力(というか気力)が無いのかもしれませんね。

でも、こういうときこそ製薬会社の営業(MR)ではないですが、ドクター(この場合は販売員)に対して情報提供することが非常に大事な気もします。

発売直後はメーカーからも販売応援で家電量販店の店頭で見かけることもありますが、どちらかといえばユーザに対する販売応援の色合いが濃いと思っています。

店舗数も多いですし、一気に周知することは大変厳しいとは思いますが、地道な拡販活動が重要だと思います。あ、でも販売員さん自身の給料に反映されないからダメかな・・・^^;

少なくとも「推し」てもらえるような施策(メリット)が必要なんじゃないでしょうか。

 

 

タッチ・アンド・トライの情報、知ってましたか?

また一時期開催していたショッピングモールなどで開催していたタッチ・アンド・トライイベント。Xperia XZ2シリーズのイベントは「Xperiaゾーン 体験イベント」として6/14~8/12までの間、全国4箇所で開催されていました。

Xperia™ Touch &Try Event 2018 SUMMER | ソニーモバイルコミュニケーションズ

ソニーモバイルコミュニケーションズ 公式サイト。「Xperia™ Touch & Try 2018 SUMMER | Xperia XZ2、Xperia XZ2 Compact、Xperia XZ2 Premium」の情報を掲載。

これまでも数年前からXperiaの売りの機能を実際に体験してもらうイベントとして全国各地で開催していましたが、今回のXperia XZ2の体験イベント、わたし知りませんでした。。。これだけXperiaに関する情報にはアンテナ張り巡らせているつもりですが、完全に見落としていました。もしかして認知度非常に低いんじゃ・・・?

 

 

メディアの発信力にも疑問が

メディアは事前に情報を得て記事を書き、発表と同時に第一報として情報公開、その後開発者インタビューやメディア向け説明会のネタを小出しにし、その情報をユーザは拾ってきて知識として蓄え、ホットモックを短時間触ってみて、そのメディアに書かれた内容を確認しながら自分の体験にしていく、とそれが様式美になっています。

いずれもメーカーの検閲を受けた、もしくはメーカーが原稿を書いたかのような定型文()で、確かに間違ったことは書いていません。が、「だからどうなの?」がないんです、当たり前なんですけども。だから行灯記事と揶揄されますし、製品への熱量が感じられない(=物足りない)のです。

 

 

【私見②】やはりユーザ目線のレビューは超重要です

結局、行き着く先は前回の考察と同じことになってしまいますが、発信力ある方々にレビューを依頼することではないでしょうか。メーカーもキャリアもSNSの拡散力を一番良く知ってるはずです。(悪い情報もあっという間に拡散されますが)

ソニーモバイルは様々なマーケティング手法は既に実行されていますが、残念ながら結果が伴っていないわけです。

こちらはweb時代における購入に至るまでのプロセスだそうです。もちろん、このプロセスに至るための広告(印刷媒体・CM・チラシや看板など)があり、それがきっかけで認知され、、という流れです。

web時代ではSNSの活用、リスティング広告やSEO最適化、といった対応も出てきますが、やはりここに欠かせないのが「レビュー」です。

このレビューが今のXperiaプロモーションには一番欠けているんじゃないかと思うのです。いや、やってないとは言いませんが、足らない・・・圧倒的に。

この話をすると必ず出てくる「イノベータ理論」の話。

Xperiaはこれまで「新しもの好き」をメインターゲットとしてプロモーションしてきたはずです。

ただ、スマホは世の中にほぼ普及してしまっていて、2年毎の代替需要しかないのが現状です、だから今はこの理論でいうと、なんとなくですが「実用重視」・「保守派」に取り入ろうとしていませんか?

もしそうだったとしたら、ラインナップを間違ってると思います。代替需要のみで、スペックもほぼ横並び、できることはどれ買っても一緒、だったら安いほうがいい、となりますよね。

もし今も新しもの好きをターゲットとしているなら、端末のトレンドを外しまくっていることを猛省しないといけないです。十時CFOも反省を口にしているということは、これからも「攻め」の姿勢で市場を切り開くつもりなのかもしれませんが・・・

 

少なくとも、レビューをどんどん書いてもらえるようなユーザとの関係を築かないと(修復しないと)、Xperiaの将来はないんじゃないかと思うのです。

 

 

技術は重要ですが、トレンドを読んで

例えばカメラ。スマホのカメラの写り映えはたいへん重要です。他社はソニーからイメージセンサーを調達し高性能カメラを謳い、しかもXperiaより安価で販売されているわけで、カメラ性能にフォーカスしても見向きもされないと思うんです。

ソニーのセンサー(BIONZ for mobile)+レンズ(IMX600)+画像処理プロセッサ(AUBE)で素晴らしい映像を残せる、というのは大変すごいことなのは分かります。

・・・ここまで書いていてHTC J Oneのことを思い出しました。HTC J Oneは「UltraPixel Camera」と呼ばれるカメラを搭載、画素数を追わずに画質で挑む!と宣言して売り出しましたが、やはり画素数が多い=高性能 という市場の反応を抑えることはできませんでした。

HTC J Oneのブロガーイベントに参加し、こんなことを書き残しています。

いたずらに解像度を上げず、「あえて」400万画素としています。これはテレビに出力してもクオリティを保てることと、撮像素子(モジュール)のサイズだそうです。このモジュールは1300万画素クラスの他社製品に比べ、光を3倍多く取り込めるため、シャッタースピードを落とすことなく(=手ブレしづらい)、明るい写真に仕上がるようです。

商業的にこの「400万画素」をどうアピールするか、が一つ課題としてあると思いますが、こちらはぜひ店頭で実際に手にとって体験してもらうような施策を考えているようですので、ぜひこのカメラ機能を自身の目で確認してみてください。

でも、やっぱり商業的には失敗したようで、次作HTC J Butterflyではカメラ画素数を800万画素まで上げてきたことと、アピールポイントがカメラ画質がメインではなくなってました。

Xperiaのカメラはすごいよ!(単眼だけど)は、残念ながらデュアルカメラやトリプルカメラという、わかりやすい機能に立ち向かっても負けてしまうんです。

丁寧に、真剣に高性能化に向けて取り組んでいるのは分かりますが、それを市場は求めてないこと、もう気づいていますよね。。。

 

オーディオもそうです。Hi-Res(ハイレゾ)対応製品、mp3相当の音源もアップコンバートできます、なんて機構は他社でも当たり前になりつつあります。

じゃぁ何を訴求すればいい?他社との違いをアピールできることは??

 

【私見③】Xperiaにしかないものをアピールする

他社スマホになくてXperiaにしかないもの、、、わたしのフォロワーさんならもうお分かりでしょうw

日本語入力システム「POBox」です。

スマホからたくさんの情報をSNS始め、ネットの世界に送り込みますよね。そのときにいちばん大切なのは「文字入力」のはずなのですが、ほとんどクローズアップされることがないんです。他社では標準の日本語入力システムはiWinnであったりしますし、無料/有料の日本語入力アプリもあります。Google日本語入力、ATOK、などなど。

Xperiaには初代XPERIA(X10)から「POBox」が標準であり、これが個人的には非常に使いやすくて他社に行けない理由の一つでもあったりします。

なぜPOBoxがいいのか、使いやすいのか、優れてるのかは別途考察したいと思いますが、このように他社がアピールしてない優れた機能を見つけ出す、とかでしょうか。

 

 

POBox以外にはなんか無いの?

Xperiaはソニーの持つハード技術の融合を謳ってきましたが、(もう遅いのですが)ハードよりソニー製品でも使えるソフト(アプリ)との融合をもっと全面的にやるべきでした。

Music Unlimited、PlayMemories Online(アルバムアプリ連携)、Track ID、、、本当に残念です。他社にできないこと、昔はたくさんできたんですよね、、、マルチメディアを扱う企業グループだからこそできた事もあったはずなのに・・・

過ぎたことを愚痴っても仕方ないのですが、例えばXperiaでもRAWをサポートし、αで使えるImaging EdgeをXperiaで使えるようにしたり、そういうソニー製品との連携できるようなこともぜひ検討頂きたいところです。

 

 

超長文のポエムになってしまいましたが、シェアや販売状況、SNSでの評価などを見ていると、崖っぷちであることは間違い無さそうです。

考察ブログこそXperiaのいいところを存分にお伝えするための場でもあるはず!と思って、なんとか上向きになるよう、踏ん張ってみようかなと思いました。

お読み頂きありがとうございました。