XPERIA ray、といっても海外モデルを手に入れ、ひょんなことからSO-03C化。そして今回、当初の目的であったroot化が完了しました。途中いろいろとつまづいたのでので、忘れないように手順を残します。
目次
◆rayのroot化における諸注意事項◆
- rayのroot化はBootloader Unlockが必要です。
(So-03Cは有料。SIMロックも同時に解除されるようです。) - Bootloader Unlockは当然ドコモの保証対象外であり、更にソニー・エリクソンの製品保証もなくなります。完全自己責任の世界です。
- Bootloader Unlockすると端末は初期化されます。事前にバックアップをお忘れなく。
- またOTA(Over The Air:端末でのアップグレード)もできなくなったり(文鎮化する)と、非常にリスクの高いカスタムとなりますので。各自十分ご留意の上、お読み頂ければ。。
※冒頭に書いたとおり、自分のXPERIA rayはSO-03Cではありません。若干手順や端末の反応が違う場合もありますこと、予めご了承ください。
◆必要な環境・ファイルの確認◆
FlashToolが使えていても、デバイスマネージャでADB Deviceとして認識されているとうまくいきません。(自分はここでかなり手こずりました)
- WindowsPC
- Android-SDK環境 + fastbootファイル + Android Bootloader Interface用ドライバ
(出処がどこだか失念。ファイルはここ(MEGAUPLOAD)から落とした履歴がありましたので記載します)
#たぶんxdaの[TUTORIAL] Sony Ericsson Xperia PLAY bootloader unlockingのfastboot packageと同じだと思います。 - fastbootファイル
↑のfastboot packageに含まれる以下ファイル- AdbWinApi.dll
- AdbWinUsbApi.dll
- fastboot.exe
- xdaの[FIRMWARE][4.0.A.2.368][Ray][ST18i][URUSHI] Official Firmware + ROOT solution(DooMLoRD氏スレより「Xperia RAY FW 4.0.A.2.368 insecure kernel」をダウンロード
(ダウンロードファイルは「boot.img」です) - SuperOneClick (xdaサイト:SuperOneClickv1.7-ShortFuse.zip – [Click for QR Code] (1.58 MB, 372291 views)を使います。*要xdaユーザ登録
- (環境によっては)
XPERIA rayの同梱SDカード内の以下ファイルが必要な場合もあります。
#AllSigned.cabをPCにコピー、lhasa等で解凍したほうがいいかも。
SDPC CompanionAllSigned.cabファイル中の
AllSignedx86x64i386/にある- WdfCoInstaller01007.dll
- WinUSBCoInstaller.dll
- WUDFUpdate_01007.dll
準備ができたら先に進みます。
◆FlashToolで使えるftfファイルを作成する(初期化必須)◆
本項より先の作業ではSEUSで初期化できなくなるやり方が含まれます。「転ばぬ先の杖」という先人の知恵に従い、どうせこの先初期化されるので、今の段階でFlashToolで使えるftfファイルを生成しておきます。
そうすればSEUSでなくても初期化できますので。。
ftfファイルの作り方はこちらで考察していますので、参考にしてください。
またftf作ってなく文鎮化させてしまった場合の最終手段とも言えるWotanServerでもSo-03Cに戻す事は(今のところ無償で)できますが、SEUSができるうちに自分でいつでも戻せるftfファイルを作っておくことをお勧めします。
◆Bootloader Unlock◆
rayのroot化は今までのようにGingerbreakやAcroBreakではうまくいきません。今のところBootloader Unlockが必須です。なお、アンロックすると自動的に初期化されます。
<SIMフリー(ST18i/ST18a)no場合>
ソニエリサイトのDeveloper Worldで公式のアンロックができます。(無償)
コムギドットネットさんの「XPERIA bootloader unlocked!!!」記事を参考にしてアンロックしました。
ただし、こちらはDRM(著作権付コンテンツ)が解除されてしまうこと、SEUSできなくなるなど制限事項もあります。
<SO-03Cの場合>
現時点ではOmniusというサイトでの有償Bootloader Unlockを利用するしかありません。
15.8ユーロ(日本円で1600円ちょっと)かかりますが、DeveloperWorldのようにDRMも維持されSEUSも使えるということで、ガジェットショットさんのブログ「Xperia ray SO-03Cをroot化する方法(Omunius Bootloader unlock)」が非常に丁寧にまとめられていますので、こちらを参考にBootloader Unlock作業を進めてください。
<アンロック完了の確認方法>
「*#*#7378423#*#*」とダイヤル>Service info>Configuration
で「Bootloader unlocked: Yes」となっていれば成功しています。
◆Android Bootloader Interface用ドライバインストール◆
冒頭に書きましたとおり、ADB Devicesとして認識されているとfastbootができません。よってBootloader Unlockが完了したらfastbootモードでPCに接続し、Android Bootloader Interfaceドライバをインストールします。
※Bootloader Unlockされた後はST18iもSO-03Cも同一手順で問題ないはずです。
<手順>
- XPERIA rayの音量(小)を押しながらUSBケーブルでPCと接続。
(ホームボタンの周りが青く光る) - 「新しいハードウェアが見つかりました」と出てその名称は「S1Boot Fastboot」となってる。手動でドライバインストールするので一旦キャンセルボタンクリックし新しいハードウェア~画面を閉じる。
- マイコンピュータ>プロパティ>デバイスマネージャを見ると「S1Boot Fastboot」とあるので右クリック>「ドライバソフトウェアの更新」を選択。
- (自分の場合)一回でうまくAndroid Bootloader Interfaceが入りません。一度Android ADB Interfaceとして認識させてからドライバを更新してインストールしました。
#最終的に2010/10/24 16:51のandroid_winsub.infでうまくいきました。このandroid_winusb.infがいくつもバージョンがあって失敗を繰り返し…(1)「コンピュータを参照してドライバソフトウェアを検索」をクリックし、「コンピュータ上のデバイス~」をクリック
(2)Android USB Devices>ディスク使用>該当のandroid_winusb.inf>開く>Android Bootloader Interface>次へ
(3)無事ADB Bootloaderとして認識されました。
実際は一旦Android ADB Interfaceとしてこんな感じで認識してしまい、ドライバを削除したりしながら試行錯誤で入れてます。ドライバ関係はPCの環境に依存します。サブのWindowsXPでは冒頭に書いたドライバ(WinUSBCoInstaller.dll)を要求されましたが一発で入りました。
◆boot.imgを焼く◆
root化するためにはxRecovery使ったりGinger Breakやacrobreakしていた今までと違って、boot.imgというファイルをfastbootしてやることになるようです。(Bootloaderアンロックした時にはごく一般的な手順らしい)
<手順>
- xdaの[FIRMWARE][4.0.A.2.368][Ray][ST18i][URUSHI] Official Firmware + ROOT solutionよりboot.imgを準備
- [TUTORIAL] Sony Ericsson Xperia PLAY bootloader unlockingのfastboot packageの3ファイルを準備
- 手順1と2のファイルを同一フォルダ(PCのカレントフォルダ)に置く。
(カレントフォルダ:コマンドプロンプト画面で表示されるパス、コマンドの実行対象となるフォルダ)
#下記画像で言えば、C:Usersnaoというフォルダの直下に以下4つのファイルがある状態に。- AdbWinApi.dll
- AdbWinUsbApi.dll
- fastboot.exe
- boot.img
- コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行。数秒で完了します。
fastboot.exe flash boot boot.img
- 完了したらXPERIA rayを通常起動する。
◆root化◆
ここまで来たらもう一息です。SuperOneClickを実行すればroot化完了です。なおxdaの最新版は2.1.1ですが、SuperOneClickv1.7-ShortFuse.zip (1.58 MB)を使用します。
<手順>
- XPERIA rayが起動した状態、且つUSBデバッグで接続できる状態にしておく。
(menu)>設定>アプリケーション>開発>USBデバッグにチェック入った状態 - SuperOneClickを起動、XPERIA rayをPCにUSB接続し、Rootボタンクリック
途中OS Version確認が入るかもしれませんが「はい」をクリック。
SuperOneClickでroot化が進みます。完了するとテストを促される画面が出ますので、XPERIA rayのホーム画面が見える状態にして「はい」をクリック、suの確認するよーというメッセージ出るのでOK。(結局は出ないんですけども^^;)最後にドネのメッセージ出るので、ぜひ!
- root動作の確認を念のためしておきます。
コマンドプロンプトからadb shell叩いてみると、、、ちゃんと「#」となります。(suしなくてもいいみたい)
これでroot化完了です。あとはbusybox入れてTitanium Backup入れたり、root化の恩恵を存分に楽しみましょう!
◆Bootloader Re-Lock(再ロック)化→失敗◆
BootloaderをアンロックしたままだとSEUSやOTAできない、等々の問題あります。直近でAndroid2.3.4の配信があったりと、いろいろ不便そうです。なのでテスト兼ねてアンロックしたBootloaderをrelock(再ロック)してみたいと思います。
⇒下記手順の結果、起動しなくなりました。(手順が間違ってるのかもしれません。。。)
<手順>
- [FIRMWARE][4.0.A.2.368][Mini Pro][SK17i][MANGO] Official Firmware + ROOT solution の(D) Relocking項にある「Xperia Relock bootloader.ftf」をダウンロード、FlashToolfirmwareフォルダに入れる。
- XPERIA rayの電源をOFFにしておく
- FlashTool>Flash>Xperia Relock_bootloader(画面の最下部)を選択、右ウインドウよりloader.sinを選択しOK
- Flashing finishedと出れば完了です。(この状態でXPERIA rayの電源ONにしても「ブルッ」とするだけで一切起動しません。。。)
- 続いて事前に作っておいたST18i/SO-03Cのftfを焼く。
→この状態でも電源ONして「ブルッ」とするだけで起動せず画面真っ暗。 - 仕方ないのでWootanServerのお世話になりドコモ化完了。
再ロックの手法がないのがちょっと不安ではありますが、もう少し探してみたいと思います。