ご承知の通り、Xperia Z3はドコモからはSO-01G、auはSOL26として既に発売済み、ソフトバンクからもようやく11月20日にXperia Z3(内部呼称401SO)として発売されました。
そしてXperia Z3の小型版Xperia Z3 Compactは11月12日にドコモからSO-02Gとして発売、Xperia Z3 Tablet CompactはソニーよりWi-Fi版(SGP612JP/611JP)が11月7日に発売され、これでXperia Z3シリーズ全てが国内市場へ投入されることとなります。
ここで改めてXperia Z3シリーズがグローバル展開されていて、そのグローバル版も海外端末通販で簡単に購入ができることを踏まえ、今後のXperiaシリーズがどのような販売がされるのかを少し考えてみたいと思います。
海外通販でこれまでネックだったのが「技適」に関すること。
これまでのグローバル版は厳密に言えば日本では「違法」な無線装置で、電波法の取り締まり対象であったため、おおっぴらにグローバルモデルを使ってることをアピールすることをはばかる方がいたのも事実。
そんな中、「グローバルXperia Z3シリーズは合法的に日本で使える!!」のです!
全形式ではありませんが、全てのモデルで総務省の技適(技術適合証明)を取得し、電波法に抵触せず使えるモデルが存在するのです。
※技適(技術適合証明)については以前【コラム】海外端末における技適問題をひと通り理解してみたいと思って。として考察していますので、あわせて読んで頂ければ・・
技適通過-その意味を考えてみた
この動き、実は先代Xperia Z2(D6503)及びXperia Z2 Tablet(SGP521)技適を取得しておりました。しかしこれはソニーのショールームやメディア向け・ブロガー向けイベントでのグローバルモデルを先行展示しデモンストレーションを行うするためだと思っておりましたので、「一時的」かつ「限定的」だと考えていました。
ですが、今回発表されたXperia Z3シリーズの全てで技適を取得しているとなると、「ん?これはたまたまじゃないよな?」と思ってしまいまして。
Xperia Z3 Compact(D5803)でも
Z3 Compact(D5803)で技適表示確認。国内でもSIMフリー版発売される可能性あるのかな pic.twitter.com/pctzFxIbZ7
— えうれか (@EUREKA_DDR) 2014, 9月 28
Xperia Z3(D6603)でも
(Andro Plusさん:Hello, Xperia Z3! より)
そしてXperia Z3 Tablet Compact(SGP621:LTE版)でも!
Xperia Z3 Tablet Compact(SGP621)SIMフリー、技適通ってる!!w http://t.co/QhFLby9bzE
— 君国泰将(くんこく)ガンダムになりたーい (@kunkoku) 2014, 11月 5
(Instagramへのアップのため画像再利用させて頂きます)
これで全てのモデル(型番限定です)が国内使用できるわけです。これは本当にグローバルモデルの国内展示だけが理由なのでしょうか。。。
SIMフリー化への布石なのか!?
ブロガーイベントでも(当然)この質問が出ましたが、「お察しください」と。やはりキャリア版を出している手前、おおっぴらには「SIMフリー機出し〼!」とは言えないですね。しかもソフトバンクから初めて発売するわけで、日本のキャリア版展開はこれから!という時です。
個人的な想像ですが、これは一部のコアなXperiaファンに向けて「試している」のかな、と。
まだSIMフリー市場がどの程度広がるか分からない中、マーケットリサーチとしてひとまず一番売れるであろうXperia Z3シリーズの技適を通し、口コミで広がる(であろう)ユーザニーズを収集し今後の戦略に役立てよう、と。
折しも日本国内でもSIMフリー化を総務省主導で進めようとしていますし、リサーチには(ちょっと遅いかもしれませんが)いい時期でもあるわけです。
世の中がSIMフリーを受け入れる状況になった時、颯爽と「SIMフリー端末販売を始め〼」とやればそれなりのインパクトを与えることもできるでしょう。
SIMフリーXperia購入に向け知っておくべき大事なこと
これなら安心して買えるよね♪と思った方、いくつか大事な注意点が3つあります。
- 技適を通ったモデル(形式)のみが合法であること。
例えばXperia Z3は技適を通った「D6603」以外に、D6633、D6643、D6653、D6616、L55tという対応周波数帯の違うモデルが複数存在します。
これらのモデルは日本で使うと『違法』となります。
必ず対応モデルをショップに確認してから購入してください。
. - 保証は(基本的に)無いと思うこと。
購入する通販ショップを通じて「海外の」ソニー販売代理店への修理依頼となります。現物をショップへ送付し、修理して戻ってくるまでには月単位の日数がかかる場合も。もちろんショップへの海外輸送費は自己負担です。
日本のソニーやキャリアショップでは一切受け付けてくれません。
. - 日本の固有機能はありません。
おサイフケータイ(FeliCa)やワンセグ・フルセグ機能はありません。NFCはありますがFeliCaとは違うため、モバイルSuicaやEdyといったサービスは一切使用できません。
ちなみにモバイルSuicaをカード型Suicaに変更するにはモバイルSuica解約⇒カード型新規となります。ご注意ください。
海外モデル通販ショップではAmazonで買い物をするように手軽に購入できるようになっています。(代引きサービスもある)しかし、購入モデルを間違えた!というとき、日本のように「ゴネたもん勝ち」とはなりませんので、注文時にはしつこいくらいに注文内容を確認することを強くオススメします。
到着も早ければ注文した翌々日には届いてしまうくらい海外物流網は発達しています。グローバル端末を使う機会はこれからどんどん増えていくでしょう。その時はもう「グローバルモデル」なんて言い方はしないのでしょうね。^^;
主な海外通販サイト
すごく昔のエントリーになりますが、グローバル版の購入の比較をしています。【コラム】海外通販サイトでのXperia購入記(通販サイト比較) 基本的に大きく変わっていない(はず)です。
- Expansys Japan (香港)
考察ブログで海外端末レビューを行う際に端末をお借りするところです。決済は円建てとなります。(なので安心感がありますしオススメです)
週末セールなども頻繁にやっていますので、タイミング次第でかなり安く購入することができたりします。
※事務所は香港となります。
. - 1shop mobile (香港)
こちらも香港の企業です。比較的こまめに価格改定を行なっている印象があります。ドル建てであること、今の円安基調だとちょっと割高感を感じてしまうかもしれません。。
. - Clove (英国)
実は一度も利用したことが無かったりしますが、(たぶん)一番早く各種スマートフォンをいち早く手に入れることができる通販ショップです。
決済はユーロポンド建てです。(1ポンド=185.89円 2014/11/25現在)
(最新のポンド⇔円 為替状況はこちら)
今回のXperia Z3シリーズの技適通ったことが今後のXperiaシリーズの販売方法がどのように変化していくのか、楽しみにしていたいと思います。