※一部表現方法を改めました。気を悪くされてしまった方、申し訳ありませんでした。
約1ヶ月ぶりの端末レビューです。今回もExpansysさんからお借りしましたHuaShanこと Xperia SP(C5303)。
Xperia Z/ZLに対するミドルレンジモデルとしての位置づけで、2012年最初のNXTシリーズ(Xperia S/NX(LT26/SO-02D)、Xperia P(LT22i)、Xperia U(ST25))における外観上の大きな特徴であったFloating Prismの進化版が載っているということで昨年末にリークされた時から個人的に気になっていた端末です。
発売から少し時間経ってしまいましたが、お借りできましたのでレビューしたいと思います。
※NXTシリーズとは・・・2012年Xperiaネクストジェネレーションシリーズとして発売されたモデル。狙いや特徴などはこのあたりを参考に。
Xperia SP、気にはしていたものの、実はスペック等何も押さえていない状態でお借りしてまして。諸元を確認する前にまずは外観から。
外観レビュー
箱から出して手に持ったときに最初に思ったのは「小さっ」です。普段Xperia Zがメインなので、ほぼどの端末を持っても感じてたりしますがwどのくらい小さいのかをXperia Aと並べてみました。ほとんど同じです。
重ねてみました。ちょっとXperia SPのほうが背高ノッポですが、横幅はほぼ同じ。
持ってみるとかなりのずっしり感はあります。確認したら155gもあるんですね。Xperia Zよりも重い。。。
背面です。そろそろソニエリマークがないXperiaにも見慣れて来ました。
外観上最大の特徴である「transparent element」。Floating Prismから名前も変わりました。
Floating Prismはこの透明な中にアンテナケーブルなどが仕込まれていたため、曇りガラスな感じでしたが、Xperia SPの周囲はアルミパネルで覆われているためtransparent elementはデザインの一部であり、透明度は増しています。
こんな感じで光ります。Xperia Uのようにライトエフェクトは他のXperiaシリーズの通知LEDと同じ白/青緑/黄/緑/赤/青/紫の7色に光らせることができます。(光らせ方は下記で)
電源ボタンは2013年Xperiaシリーズ共通のアルミ削り出しっぽいです。Xperia Zに比べるとボタンサイズが少々小さい。でも側面のアルミパネルのおかげで質感はものすごく高いです。このXperia SPを見た後にXperia AとかXperia ULを見るとものもう少し質感の向上に向けてOne SONYの力を集結して突き詰めて欲しかったと思います。(素)
右側面。シャッターボタン付きは大歓迎。
左側面。USBコネクタに蓋はありません。そう、Xperia SPは防水モデルではないのです。画面左の凹みはリアパネルを外すために爪を引っ掛ける部分です。
上部にはイヤフォンジャックのみ。防水モデルで早くこのキャップレスになってほしいものです。。
底。transparent elementを加工用にアルミパネルが張り巡らせられています。
このように残念ながらストラップホールがありません。昨日落としそうになりました借り物なのにw Xperia Pはマイク穴を利用してストラップつけてましたが、Xperia SPにはそういう工夫ができそうなところもなく、、、
リアパネルを開けてみました。残念ながら電池は内蔵式です。SIMカード、microSDカードスロットが有るのみです。長期的に使おうとするとバッテリーがヘタっても交換するのに難儀しますので、このあたりがバッテリー内蔵グローバルモデルの購入を躊躇してしまう一つの理由かもです。。
(グローバルモデルのリペアセンターとかが日本国内にあったりすると良いのですが、、、)
Xperiaシリーズ同士の比較
たまたま家にあったXperia何台かと並べてみました。
Part1:サイズ違いの端末
Xperia V(4.3インチ)、Xperia SP、Xperia Zと並べてみました。
Xperia Zに比べると思ったより違いがありますね。4.3インチのXperia Vと比べても幅は結構広くなります。
Xperia V | Xperia SP | Xperia Z | |
サイズ(mm) | 129×65×8.7 | 130.6×67.1×9.98 | 139×71×7.9 |
画面サイズ | 4.6inch | 4.6inch | 5.0inch |
解像度 | HD(1280×720) | HD(1280×720) | FHD(1920×1080) |
重さ | 155g | 155g | 146g |
Part2:4.6インチ同士3台
Xperia GX、Xperia SP、Xperia Aの順です。3機種ともに画面サイズ、解像度が同じモデルです。
Xperia GX発売した時はデカッ!と思いましたが、最新のXperiaは同じ4.6インチ端末でも横幅が2mmも狭いんですね。確かに持ちやすさではXperia SP、Xperia Aに軍配が上がります。
またXperia SPの重さは質感(重厚感)にもつながり、メチャメチャ好印象です!
Xperia GX | Xperia SP | Xperia A | |
サイズ(mm) | 131×69×10.5 | 130.6×67.1×9.98 | 131×67×10.5 |
画面サイズ | 4.6inch | 4.6inch | 4.6inch |
解像度 | HD(1280×720) | HD(1280×720) | HD(1280×720) |
重さ | 155g | 155g | 141g |
SoC(CPU) |
MSM8960 1.5GHz |
MSM8960 Pro 1.7GHz (2コア) |
APQ8064 1.5GHz (4コア) |
Xperia SPのSoCはXperia GXに搭載されたSnapdragon S4のマイナーチェンジ版(?)でちょっとだけクロック数が高いですが体感上の差はないと思います。(Xperia GXはICS、Xperia SPはJBというOSの違いはありますが、スクロールの突っかかりや画面切り替え時のもたつきなどもありません)
容量、解像度の高い動画をずっと再生するなどしない限り、何の問題もなく使えるXperia SPだと思います。
設定項目など
続いてXperia SPの設定項目を中心に気がついた点をまとめてみます。
【手袋モード】
タッチパネルの高感度モードである「手袋モード」なるモードが目新しいところ。通常のタッチパネルは直に指が触れないと操作できません。この手袋モードはロックを解除した時のタッチ判定がスリープさせるまでそのまま継続されるシロモノ。
手袋する季節ではないのでアレですが、これは大変便利かもしれませんが、早速困った事態に陥りました。
スーツの内ポケットに入れたままお客さん先で真剣に打ち合わせしていたところ、突然、会議室に喋ってるような小さな音が鳴り出しました。始めは隣の会議室でテレビ会議でもやってるのかな、と思ってたらどうも違う。もっと近い所で鳴ってる。。
ふとスーツの内ポケットのXperia SPを取り出したところ、なんとYouTubeで何かの映画だかドラマだかの映像とともに音声がwww
ちょwwwなにこれwwwwwと焦って電源OFFしましたよ。ロックはスワイプ(デフォルト)でしたが確かマナーモードにしてたはず。打ち合わせ中にポケットの中で手袋モードが作動していろいろ設定を勝手に変えまくり、更にXperiaホームからアプリドロワを開いてYouTubeアプリを起動、勝手に動画の再生をしてしまったようです。面接とか怒られてる時とかじゃなくてよかったw
ということで便利かもしれませんが、ポケットに入れる派の人はたぶん注意が必要ですw
【ライトエフェクト】
外観レビューにありますtransparent elementはメール受信や着信など各種通知をするときにももちろん光りますが、音楽に連動して光ったりアルバムアプリでも光らせることができます。(光らせたい?か??)
もちろん光らせないこともできますのでお好みで。
【画面の明るさ】
Xperia Zに比べると全体的に暗め。また自動調光はなぜか制御方法が他のXperiaと違っているようで、「明るさを自動調整」にチェックを入れると明るさ調整のスライドバーが動きません。
手持ちXperiaは自動調整にチェックが入っていてもスライドバーは操作可能、その指定した明るさを基準に明るさを自動調整してくれます)
【メニューキーの動作】
グローバルXperia(JB)でおなじみの「全ボタン終了ボタン無し」仕様です。
なお、プリインストールアプリに関しては特に目新しいものはありませんでした。(青い地球アイコンの標準ブラウザはインストールされていません)
あ、STAMINAモードはもちろん搭載されています。
通信関係
今回お借りしたXperia SPはC5303というLTEモデルです。ソニーモバイル香港のFacebookでXperia Z(C6603)、 Xperia SPは日本でもBand1(2100MHz)でLTE通信ができることを記しています。
Band 1に対応したLTEはドコモの他、auもsoftbankも対象ですので、例えばau iPhone5のSIMにアダプタをつけてLTE通信をすることもできると思います。(通話はできないけど)
ドコモで使う場合、やっぱりプラスエリアの電波を掴むことができないため、都内でも「圏外」表示が出てしまうシチュエーションが存在してしまうことでしょう。。。
まとめ
さて、タイトルにあります「NXTシリーズの後継なのか?」に関して。
外観上は確かにFloating Prismの進化版「transparent element」が搭載。ITmediaサイトにありますXperia Z 開発者インタビューの最後に商品企画部バイスプレジデント(責任者) 黒住氏がこのFloating Prismの後継について触れていたのを思い出しました。あれがコレだったんだ!と。
光り方はNXTシリーズのうち、Xperia UのPrismと同じようにいろいろな光り方をします。
外観に関してはNXTシリーズの正常進化版と言えるでしょう。
機能に関しては同じくXperia Pの大きな特徴であったWhite Magicの搭載はなく、代わりに2012年モデルXperia sola(MT27)に初搭載された「フローティングタッチ機能」の進化版「手袋モード(Glove mode)」が搭載されました。
上記インタビューで黒住氏の「いろいろ形を変えながら、生かせるところがある」を具現化したのがXperia SPというモデルなのかもしれません。
これらを踏まえ、Xperia SPはNXTシリーズの正常進化版というように思うことにします。
特徴的なtransparent elementをまとった特徴的なデザイン、さらに(何度も言いますが)アルミパネルで覆われていることで安っぽさは微塵もなく、とても素晴らしいです。これでストラップホールがあればベストなんですけどね、、
ミドルレンジモデルではぜひ欲しいと思いました。(リアパネルがXperia ZLのだったらたぶん即買ってる・・・)
—ヒトリゴト—
ただ、、、2013年Xperiaは
- ハイエンド大画面モデル
- Xperia Z(C660x、SO-02E)
- Xperia ZL(C650x)
- Xperia UL(SOL22)
- ミドルクラス
- 4.6インチ
- Xperia SP(C550x)
- Xperia ZR(C550x)/Xperia A(SO-04E)
- 4.3インチ
- Xperia L(C210x)
- 4.6インチ
- ローエンド:Xperia E/E dual(C160x)
が既に発売済みです。(+Xperia Tablet Z)
いろいろなニーズに合わせいろいろな地域に発売しているのは分かります。SPとZRなんて防水/非防水、電池取り外し可/不可など機能差はあれど、外観上の差はそんなにないはずで、もう少し開発資源を集中してよりよいXperiaを作り上げることって難しいのかなぁ、、、って。
フォルクスワーゲン社やトヨタのように共通プラットフォームをベースに仕向地ごとに多様なモデルを作るなどって既にやってたりするのでしょうか。(携帯はそういうもんじゃない!って?w)
ソニエリのガラケーでこういう風にイルミネーションに凝ったのがあったと思います。
端末の差別化という意味では方向性としてありだと思います。
個人的にこういったギミックは大好きですw