本日は新生VAIO株式会社による新製品発表会があって、VAIO Z・VAIO Z Canvasが正式に発表されましたのはPC好きな方なら既にチェック済みだと思います。そして19:10から渋谷ヒカリエにおいて「VAIO meeting 2015」というファン向けのイベントが開催されました。
私はてっきり15時からの新製品発表会でVAIOスマホも発表されるのではないか?と思ってこのミーティングにエントリーしたわけですが、残念ながら新製品発表会の質疑応答で語られるに留まりました。。
なお、日本通信からの発売が予定されているVAIOスマートフォンについて、具体的な発表はなかった。この点について関取氏は、「詳しくは日本通信から 後日発表する。SIMロック解除義務化が施行された市場において一石を投じる端末となる。通信の新しい形へと挑戦と位置付けている」と説明した
目論見が大きくハズレてしまった訳ですが、イベントで開発に携わった方々のプレゼンを聞いていて気づいたことがいくつかありました。
そこからVAIOスマホの後ろ姿が少し垣間見えた気がしましたので、「コラム」としてまとめてみます。(あくまで個人的な感想ですよ)
VAIOを創った中の人はとても熱かった!
一つ一つの部品に対するこだわりがものすごいのです。「俺らが創ったんだ!」という自負が言葉の端々からすごく伝わってきて。話しも上手くてあっという間の40分でした。聞いていてすごく惹きこまれてしまいました。
特にコードネームに対する考え方、センスは素晴らしい!(けどドラゴンボールを全く知らない私は( ゚д゚)ポカーンでしたけどもw)
それ以外では例えばバッテリー。
通常バッテリーメーカーからパーツを調達する⇒物流が発生⇒耐衝撃性が必要⇒樹脂ケース入りになってしまうところ、バッテリーの部材だけ調達し自社で組み上げるため、樹脂ケースは極限まで減らすことでバッテリーの容量を大きくした、などという「こだわり」が随所に込められているのです。
メインボードだって、こだわりぬくとこんなに小さくなってしまうのです。(画面上部が新生VAIO Z)
これまでXperiaのブロガーイベントには何度も参加させてもらいましたが、技術の素晴らしさは同じようなプレミアム感満載といった感じでしょうか。(けど観客を引き込む話しっぷりはVAIOの圧勝かも)
本当はこのこだわり、全てお伝えしたかったところですが、私、PC、は使えればいい派のため話が頭に入ってこなくてうまくまとめられませーんw
その技術、ホントに全部独自なのですか?
もともとVAIOはソニーの1事業部であったので、ソニー全体の要素技術や機構設計はソニーの血を確実に引いているはずですが、今回は90数%独自設計と言われていました。
ノートPCを構成する部品のうち、例えばカメラモジュールであったりバッテリーという部品はサイズは違えど同様の機能(部品)があります。
Xperiaブロガーイベントで同じようなスライドを見た気がするな、と思ったりしたのですが、液晶パネルの説明をする中で「BRAVIAエンジン」、
音がものすごく良いんですという説明で「ClearAudio+」といったキーワードはひとつも出ず。
バッテリーもこの薄さを実現したのはXperia Tablet Z等で培った技術は入っている?全く入ってない??
別会社になったから、とはいえ要素技術は使いまわすことでコストを少しでも下げようという発想はなかったのかな、というのが素朴なギモンでした。30万円出せる層、そんなにいるのかな、とか。
せっかくいいモノ(技術)があるのでそれを流用できるところは流用することも大切だと思ったのですが、パテントの問題等々があるのかもしれませんし、やっぱり大会社ならではの「縦割り」なのかな、とか。
VAIO自体がソニーから「切られた」から、絶対にソニーのは使わない!!という反骨精神なのかな、とかいろいろ考えてしまいました。(でもソニーはVAIOの販売総代理店なんですよね。)
そしてVAIOスマホは・・・
今回のVAIO Z・VAIO Z Canvasは社員240名がメチャクチャこわだりを持って部品一つ一つにまで自分たちで考え、試行錯誤してようやく世に送り出したパーソナルコンピュータです、と話をしていました。
こういう空気感で「全て自社で考えて考えて考えぬいて」作りました、これがVAIOスマホです!!!
という発表を心から期待しているのですが、会社設立してやっと半年、これだけこだわって創ってきたPCと同じ思想は持っていたとしても、部品の一つ一つにまでこだわったスマートフォンを開発する時間はきっとなかったはず。
しかも今回の新製品発表会の質疑応答で「日本通信から発表する」ということは、VAIOスマホの企画の主導は日本通信なのか?と思ったりもしますが、日本通信の2014年度第3四半期決算発表の席ではVAIOスマホの「箱」だけがお披露目されたところを見ると、主導はやっぱりVAIO株式会社なのかなぁ、、、と。
いずれにしても、(私が思うに)VAIO株式会社として企画には「参画」したとしても、部材は一般流通部品・部材を使う前提のような気がして、VAIO株式会社が「本当は実現させたかった『こだわり』は最小限になってしまっている」んじゃなかろうか、と邪推してみたり。
いや、もちろんそれなりの仕上がりにはなってるはずですが、新生VAIO Zに込められた想いや技術に比べたら中の人は本気出せてないんだろうなぁ、、、なんて思ってしまいました。
近日発表されるVAIOスマホと将来出てくるかもしれない2台目VAIOスマホとはその姿・思想が全然違うものとなるような気がしてなりません。
初代(となるであろう)VAIOスマホ、どんなモデルになるのか、VAIO meeting 2015に参加して余計に気になって仕方がありません。いい意味で裏切ってほしいなぁ、、、と思って今日も寝られそうもありません()
(追伸)
会場内ではいつものイベントのようにカメラを持参してスライドを撮影している方もいましたが、スマートフォンのカメラでの撮影、どんな機種(メーカー)が多いのかな?と思って見ていたところ、XperiaよりもAQUOSだったりiPhoneだったりが多かった印象です。もちろんXperiaもいましたけども。。。
[…] 【コラム】VAIO meeting 2015で垣間見えたVAIOスマホの後ろ姿 […]