ソフトバンクの新製品発表に合わせてANA Phone(えーえぬえーふぉん)が発表されました。ソフトバンクの100%子会社SBパートナーズがMVNOとなって提供します。
SBパートナーズは2015年6月に「さまざまな分野のパートナー企業と協業を通じてMVNO事業を推進していく」ことを発表し、これまでも飛騨高山ケーブルネットワークが「Hitスマホ」というサービスを提供して以来、2社目となります。
マイルが貯まるスマートフォン、「ANA Phone」登場! | SBパートナーズ株式会社 | グループ企業 | 企業・IR | ソフトバンクグループ
このサービスで提供されるスマートフォンがソフトバンク版Xperia XZ。ということでこの考察ブログでも取り上げざるを得なくなりました。
どんなサービス?
ANA Phoneはデータ通信専用SIMの提供はなく、必ず定額の音声通話+データ定額(3種類)の契約が必要です。料金プランはソフトバンクの料金プランに準じています。
基本プラン
基本料 | ウェブ使用料 | 国内音声通話 | SMS送信料 | |
---|---|---|---|---|
スマ放題 「通話定額基本料(PT)」 |
2,700円 | 300円 | 無料 | ソフトバンク宛:無料 その他:3円/通 |
スマ放題ライト 「通話定額ライト基本料(PT)」 |
1,700円 | 300円 | 5分以内:無料(回数制限なし) 5分超過分:20円/30秒 |
3円/通 |
データ定額サービス
プラン名 | 基本データ量 | 定額料 | |
---|---|---|---|
ギガモンスター | データ定額 30GB(PT) | 30GB | 8,000円 |
データ定額 20GB(PT) | 20GB | 6,000円 | |
データ定額 5GB(PT) | 5GB | 5,000円 | |
データ定額ミニ 2GB(PT) | 2GB | 3,500円 |
回線網はソフトバンクのMVNOですから、ソフトバンクの通話エリアに準じています。
ANA Phone最大の特徴はANAマイルが貯まることです。月々の携帯代金の支払いに加え、搭乗することでボーナスマイルが加算されます。2年間で最大34,400マイルが貯まるそうです。これに実際の搭乗マイルも加算されますから、トータルで40,000マイルとかも夢ではない!?
ちなみに35,000マイルあれば閑散期のエコノミーであればハワイ往復ができてしまうレベルです。グローバル端末がいち早く買える香港や台湾であれば2往復できてしまうのはたしかに魅力かもしれません。
概要│ANA国際線特典航空券│マイルを使う│ANAマイレージクラブ
落とし穴はあるのか?
旅行好き、出張族にな方にはかなり魅力的なサービスに思えてしまいますが、落とし穴はないのでしょうか。個人的に気になる点をまとめてみます。
操作に困ったときの駆け込み寺は・・・
ソフトバンクのXperia XZがベースですが、ソフトバンク扱いではありません。ちょっとした不具合や使い方を教えてもらいたい時、ソフトバンクショップでは対応してもらえない可能性が高いです。彼らは一銭の得にもならない客が来てもぞんざいな対応になりそうな気がしてなりません。(逆に不要なサービスを契約させられそうです)
この手のサービスを契約する層は、決してスマートフォンに詳しい人ではないケースも多いでしょう、しかし今のところ9:00~20:00にしか繋がらないフリーダイヤルしかありません。ちょっと心配です。
また、端末保証サービスについての記載がありません。こちらはさすがに設定されると思いますが、故障時の交換にも一抹の不安が残ってしまいました。
あと端末初期化した時、APN設定などデフォルトでSBパートナーの指定するものが設定されているのですよね?SIMロック解除はどうなのでしょう?まさかSIMフリー??
端末購入に関する案内がない
こちらも11月2日の予約受付開始時に案内されるはずですので、あまり心配はしていませんが、一括購入だけであればものすごく敷居が高くなってしまうでしょう。端末価格はソフトバンク版とANA Phoneでは同額なのでしょうか。
また分割契約の場合、ソフトバンク社との割賦契約をするのでしょうか、それともANAが独自に分割プランを設けるのでしょうか。(金融庁への届け出なども必要でしょうから、たぶんANAが独自に分割支払いは無いでしょう)
その時の月々サポートなどもソフトバンク版と同額なのか、このあたりでANA Phoneのほうが安価に所有できるようであれば契約数も伸びそうですが、SBパートナーズがどこで儲けるのかと考えるとソフトバンク版よりも高額になる予感がします。
サービスの突然終了の可能性
タイトルにも書きましたが、過去auが「JALマイルフォン」なるサービスがありました。日本航空が顧客満足度向上のためにサービスを開始し、au回線を用いて株式会社インフォニックス社がMVNOキャリアとしたスキームで2010年5月にサービスが開始されました。
しかし、たった2年で突然サービス終了がアナウンスされてしまいました。まだMVNOがメジャーではなかったことから加入者数が伸びず敢えなく撤退することになったようです。公式サイトは既に閉鎖され、口コミランキング@スノップ!が運営するANAアメックスのキャンペーンサイトに飛ばされてしまいます。。。
この手のサービスは同時期に他にもTigersケータイやGIANTSケータイといったプロ野球チーム公式サービスとして同じスキームで横展開されましたが、いずれもサービス終了となっています。
2010年といえばXPERIA(SO-01B)が発売された年で、まだ国内で使えるiPhoneもなくガラケー全盛期でしたし、完全に時期尚早でした。今やMVNO(格安SIM)の知名度は向上しましたが、ANAというブランドだけでどれだけの契約者を見込めるのか、少し疑問に感じてしまいます。契約者数が少なければJALマイルフォンと同じ結果を招きかねません。
だからこそ、なぜソフトバンクのMVNOとしたのかもちょっと疑問が残ります。どうせならauにもう一度トライしてほしかったところですし、パイの大きいドコモで勝負したほうが長生きできそうなのに・・・。今回はANAから企画を持ち出したのか、ソフトバンク側から仕掛けたのかは分かりませんが、どのくらいサービスが継続されるのか(継続できるのか)、固唾を呑んで見守っていく感じです。(個人的には非常に怪しいと思ってる)
個人的にはANA PhoneのftfをドコモXperia XZに焼いたら使えるんじゃないか?と思ったりも一瞬しましたが、FeliCa周りがうまく動かない(過去Xperia acroHDにおいて一部で盛り上がった「キメラ」仕様を作って(もらって)・・・とかftfが手に入ればdumpを見比べてその差分をドコモ版・au版にうまく入れられれば使える??とか、久しぶりに面白そうだな、と思ってしまいましたw
2008年にはソフトバンクからiPhone3Gが、2009年には3GS、2010年にはiphone4やiPadが発売されスマホ移行が加速し始めた年です。2010年にiPhoneが無かったというのは間違いではないでしょうか。
ちなみに翌2011年にはLINEやiPhone4sなどが登場しましたよ。
エクセルファイルをzipフォルダーに保存するときパスワード付きzipフォルダーにする方法を教えてください。