従来は海外版Xperiaの日本版、という位置づけのモデルもありましたが、これからは日本発なXperiaが海外版となり、そのROMを逆輸入(?)する流れが出てくるかと思います。Xperia acro HD→acro S、Xperia GX→TXというように。
その時に100%互換性があるわけではなく、いくつかの施しが必要で、かつ導入時に対処が漏れると障害が出たりするケースも出てきます。今回は自分が嵌った点、その解消方法についてまとめてみます。
■ベースバンド問題■
先日【acro HD】海外版acro Sのファームを焼くという考察をした翌日、6.1.A.2.45へのアップデートの通知がありました。このファームは電池の持ち改善するという話だったこともあり、ついOTAしました。
OTAするとシステムファイルがすべて上書きされてしまい、更にベースバンド(モデム機能)も書き換わってしまったため3G通信ができなくなりました。
APN再設定するにもMMCやらMNC入れろと言われ、ドコモを示す440/10を入力するも保存もできず、という具合。
ftf焼くときもexclude basebandしないとSIM認識しない、という状態になりました。
【回避策】
元端末のベースバンドだけ焼き直せば復活できます。(念のため自分はカーネルも焼きました)
- 元端末(今回はSO-03D)のftfファイルを準備
- 元ftfをFlashtoolで開き、Exclude basebandのみチェックを入れあとは全部外す。(Wipeのところも)
- もしくはftfファイルをコピーし、コピーしたファイルを7-zipで開き、上記の対象ファイル以外はdeleteで削除し閉じる
- Flashtoolで焼き、完了したらXperiaを起動
これで元の3G通信ができるようになりました。(もともと設定できていたAPNも復活するはず)
おまけに電池の持ちが最高に良くて、使い心地もサクサクで。このままメイン端末として使おうかと思ってます。
でもそのまま使うにはもう一手間かけたいと思い、以下の作業を行いました。(一部まだペンディングですが)
rooted必須です。端末が起動しなくなる可能性もありますので必ずバックアップをしてから進めてください。
■フォント変更■
海外版ROMで一番違和感があるのがDroidSans Fallbackで表されるいわゆる中華フォント。普段から見慣れたモトヤマルベリ(MTLmr3m.ttf)にしたい。
ICSからはsystem/fontに好みのフォントを入れるだけではダメ、という話ですが、以下の手順でxmlを編集せず日本語フォント、モトヤマルベリは導入可能です。
【導入方法】
(1)MTLmr3m.ttfファイルを入手
(2)system/fontにフォントファイルをコピー
(3)パーミッションを変更(rw-r–r–)、
(4)再起動
他のフォントを使いたい、英字フォントを変更したい場合はxmlも変更する必要がありますが、手法はいろいろなブログで紹介していますので割愛します。
(自分はフォントはデフォルトのが見やすくて一番だと思ってる人なので)
■POBoxの国内版化■
海外版ROMではPOBoxの50音入力モードは設定されていません。英語と数字は一画面に表示させたいので、この対応をします。
以前考察していますので詳細は省きますが(毎回同じようなことやってるw)ICS版ということで。
\etc\customization\settings\com\sonyericsson\android\pobox\custom_settings.xml
に該当ファイルを起き、再起動。
うまく反映されない場合、以下の手順で適用されます。
(1) menu>設定>アプリ>すべて(スライドしないと見えない)>POBox Touch
(2)「データを削除」をタップ
(3)再起動
これで反映されます。
■アンテナピクト対策(失敗中)■
データSIMを利用する場合、ステータスバーのアンテナアイコンに「H」表示はされますが電波強度が表示されません。こちらも以前考察していますとおり(ホントに毎回同じようなことばかり・・・)ブローヴちゃんさんのパッチを適用するために、まずはdeodexする必要があります。
こちらはThGo2ROMででおなじみのThjapさんのブログ所感 ~android~のエントリー「【how to deodex】xperiaのdeodexをwindows上でやってみよう【やりかた】」でdeodex化し、必要なファイルのみ差し替えてからパッチ当てします。
【deodex手順】
- xdaの[HOW TO][Windows] Manually Deodex For Holiday ICSよりAutoDEOTool_ICSForHoliday.rarをダウンロードし解凍
- deodex化したいファイルを端末から抜く。XperiaとPCをUSBケーブルで接続、コマンドプロンプトで以下のコマンドを入力
adb pull /system C:\○○○(任意のフォルダ名)
- コピー終わったらsystem/frameworkフォルダ内のすべてのファイルをdeodexツール(AutoDEOTool_ICSForHoliday)の_frameworkフォルダにコピー(該当ファイルだけではなくすべて必要です)
- deodexツールより「AutoDEOToolMain.bat」を実行、今回はメーカー製のjarファイルのdeodex化なので「6」を選択、パスを入れろ!と言われるのでThJapさんと同じように以下のパスをコピペしenter
core.jar:core-junit.jar:bouncycastle.jar:ext.jar:framework.jar:android.policy.jar:services.jar:apache-xml.jar
- 処理が終わるとdeodexed_JARにdeodex化されたファイルが生成される。
- 端末にframework.jarを上書き、パーミッション変更(rw-r–r–)、framework.odexを削除し再起動
- パッチ当て作業実施
で作業完了する目論見でしたが、手順6で見事文鎮化w
何度か別のツール使いながらもdeodex化するも全部同じファイルサイズとなってて(4095kb)、結局電波強度だけは変更できず。。。
引き続きトライしてみますが一旦コレにて終了とします。。。(中途半端でスミマセン)
国内版Xperia脱却の理由は、(本来は便利なはずな)キャリアアプリによって、そのアプリがバックグラウンドで動作する結果、電池の持ちを悪化させたりGoogleサービス利用に支障が出たりする事象が発生しています。
海外版Xperia端末はどうしても3G/LTEの電波が国内キャリアの周波数とマッチしていないことで制限が出てしまうため、この流れは大歓迎だと思ってます。なにせ日本で100%使える電波網で素の状態に近く、かつメーカー(ソニモバ)のリリースする最新版OS(とファーム)が使えるわけで。
とここまで書いて気が付きましたが、「発」が海外か日本かの違いだけでX10もarcもrayも同じ動きでしたねww
[…] 2.45のアプデすると電波掴まなくなりますよね? 将軍さんのところのコレ↓ https://xperia-freaks.org/2012/09/01/global-rom/ の回避策がよく分からないんだけど、ドコモファームからacroSにするときの […]
POBoxの国内版化で
\etc\customization\settings\com\sonyericsson\android\
のディレクトリにfotaとsupportというフォルダしか無いのですがどうすればいいのでしょうか?どうかお願いいたします
@shogun3
説明不足で申し訳ないです。
私の言いたかったのは紫醜羅さんの補足して頂いた通りです。
@shogun3
で、同じく回避策2の部分ですが
「元ftfをFlashtoolで開き、Exclude basebandのみチェックを入れあとは全部外す。」
と、肝心のbasebandのあたりは何もせず(Exclude指定なので)、それ以外は
全部元ftfの2.3相当で上書き…となりませんか?
やっと意味がわかりましたw
Exclude=除外するですよね。
ベースバンドを焼き直すわけですから、ベースバンド以外はExcludeすれば良いのです。
@shogun3
「■ベースバンド問題■」直下のイメージでは確かにそうなっているんですが、「回避策」の2の画面コピーでは
Exclude systemにチェックが入っている絵面になっている、という状況ですね。
本文中では、
「Exclude basebandのみチェックを入れあとは全部外す。」
となっていますが、画像ではExclude systemにチェックが入ってます。
どちらが正しいのでしょうか?
ちなみにExclude basebandのみチェックを入れると2.3に戻ってしまいますよね。
「Exclude basebandのみチェックを入れ」て画像もチェック入ってると思いますが・・・
ベースバンドだけ焼き直すのでこれで大丈夫だと思います。。
shogun3さま
>海外版Xperia端末はどうしても3G/LTEの電波が国内キャリアの周波数とマッチしていないことで制限が出てし
端末がグローバル化しているようでFOMAプラスに対応するのは北米モデルの一部だけって落とし穴にはまらないようにするにはshogun3さまの考察通りにキャリアの余計なアプリを自らの手で除去する以外の方法はないんでしょうね・・・。