【コラム】SIMフリーとSIMロック解除の違いについてまとめてみた

Xperiaの今でいう「小型モデル」が3台揃いましたw

最初はこの3モデルのうち、どれが一番使い勝手が良いのだろうか・・・と思って考察しようと思ったのですが、ちょうど国内初SIMフリーXperia、海外モデル、SIMロック解除したXperia Z1 fが揃いましたので、その違いを比較してみることにしました。

small-xperia-showdown01

左はXperia J1 Compact(国内Xperia初のSIMフリー端末)、中央はXperia Z3 Compact(D5833という海外モデル)、右はXperia Z1 f(ドコモSO-02F SIMロック解除済)です。いずれもドコモの縛りはない端末です。

 

 

 

基本仕様を比較する

仕様等で確認できる内容をまとめてみました。

Xperia J1 Compact
(D5788)
Xperia Z3 Compact
(D5833)
*海外版
Xperia Z1 f
(SO-02F)
*SIMロック解除済
発売時期 2015/4/20 2014/11/12 2013/12/19
SIMロック SIMフリー SIMフリー SIMロック解除可
海外モデル × Xperia Z3 Compact Xperia Z1 Compact
VoLTE × △(ドコモ版:◯) ×
FeliCa △(一部利用可) ×(ドコモ版:◯)
MVNO SIM
テザリング

海外モデルはFeliCaチップ未搭載のため、おサイフケータイには逆立ちしても対応できません。またVoLTEはXperia Z3 Compactなら海外版Xperiaでも対応できる気がするのですが、対応SIMと対応ファームウェアが提供されればVoLTEできる??(未確認)

 

 

SIMフリーとSIMロック解除はどう違うの?

さて本題です。「SIMフリー」と「SIMロック解除」と2つの似たような言葉ですが、この違いについて一旦整理しておきます。

 

SIMロックフリーとは

最初からSIMロックがされていなく、通信方式・周波数帯が対応していれば、どこの国でも、どのキャリアでも使用できるスマートフォンを指します。

 

SIMロック解除とは

契約したキャリア以外での通話・通信ができないよう「ロック」した状態を「解除」することを指します。解除すればその端末が対応する通信方式・周波数帯が対応していればどこの国でも、どのキャリアでも使用できるようになります。

 

じゃあ同じじゃん!

同じに見えますが、厳密には違うのです。

というのも、もともとキャリアがロックを掛けて販売しているスマートフォンは(ソフトウェア的に)自キャリアの周波数しか対応させていません。ドコモのLTE網であればクワッドバンドと言われる2.1GHz、1.8GHz、1.5GHz、800MHzのみです。

SIMフリーモデルの場合、海外モデルが主となりますが、世界の至る所でも使えるよう、あらかじめ複数の周波数帯に対応させています。要はドコモXperiaの対応周波数よりも多くの周波数帯に対応しているのです。

 

例えば、Xperia Z1 fと同一の海外モデルの対応周波数の違い

こちらで考察しておりますとおり全く同一筐体・同一スペックですが、対応周波数(とガラスマ機能の有無)が違います。

Xperia Z1 f
(SO-02F) *ドコモ
Xperia Z1 Compact
(D5503)
対応周波数
(LTE)
・BAND1(2.1GHz)
・BAND
3(1.8GHz)
・BAND
19(800MHz)
・BAND21(1.5GHz)
・BAND 1(2.1GHz)
⇒ドコモ、au、ソフトバンクほか各国
・BAND
2(1.9GHz):カナダ・中南米
BAND 3(1.8GHz)
⇒ドコモほかアジア諸国
・BAND 4(1.7GHz):米国
・BAND
5(850MHz):韓国
・BAND 7(2.6GHz):北欧、中南米等
BAND 8(900MHz)
 ⇒ソフトバンクほか北欧・アジア圏
・BAND20(800MHz):欧州

*太文字は日本で利用可能な周波数帯

このように海外版はまさに「グローバル」であることが分かると思います。

 

 

海外版Xperiaいいじゃん!しかし一番大きな問題は・・・

ここまで見ていると「海外版のほうがいいじゃん!」と思う人もいるかもしれません。以前のように日本ではBAND1(2.1GHz)のシングルバンドではなく、複数の電波を利用できるようになってきているので、余計に海外版のほうがいいじゃん!という声も出てきますよね。

しかし、日本で使用するためには総務省の技術適合証明、通称「技適」を取ったXperiaでないと日本で電波を発信してはいけないことになっています。もちろんWi-FiもBluetoothもNGです。電波法違反となり摘発される可能性があります。

 

しかし海外Xperiaも合法で使えるものもある!

そんな中、ソニーモバイルは日本における海外版Xperiaが一定数流通していることを鑑みてか、Xperia Z2以降、特定のモデルに関してこの技適を通しています。

現在のところ以下のモデルは技適を取得しているため日本での使用は問題ありません。

  • Xperia Z2(D6503)*技適は通っていますが電磁表示なし
  • Xperia Z2 Tablet(SGP521)*技適は通っていますが電磁表示なし
  • Xperia Z3(D6603)
  • Xperia Z3 Compact(D5803)
  • Xperia Z3 Tablet Compact(SGP621)

*電磁表示とは端末上で技術適合証明を表示するものです。設定>端末情報>法的情報>認証で確認できます。

しかしガラスマ機能はないです。

おサイフケータイ、ワンセグ/フルセグは海外版Xperiaでは当然ですが非対応です。またキャリアサービス(キャリアメール、キャリアのクラウドサービス等)は利用できません。

 

そしてもう一つ大事なのは「プラチナバンド」

むかしソフトバンクが900MHzの電波を取得したときに「プラチナバンド」という言葉でプロモーションしていたのを覚えているでしょうか。

もともとドコモ・auは「800MHz」という周波数帯を持っていました。

700~900MHz帯は電波の特性上、ビルの隙間などにもうまく回りこむことができる波長であるために、携帯電話では欠かせない周波数帯と言えます。

ソフトバンクは900MHzを取得するまでは対応周波数が2.1GHzのみだったため、都心でも「つながらない」、「つながりにくい」と言われていましたが、900MHzを取得しアンテナを増設した結果、都心であっても地方であっても以前より繋がりやすい電波になったといえるでしょう。

(そしてこれまでドコモ・au・ウィルコム(現 ワイモバイル)のPHS用の周波数帯であった700MHzもLTEに転用されるため、3社とも更につながりやすくなっていきます)

 

海外モデルの国内プラチナバンド対応は

がしかし、この800MHz帯、ドコモのBAND19・auのBAND18という周波数は他国で使用されない周波数帯であるためか、海外Xperiaではサポートされていません。

未サポートということは、これまでのソフトバンクと同じような都心でも「つながらない」「電波が弱い」ということになります。

もちろん各社ともに800MHz以外に、1.5GHz(au:BAND 11、ドコモ:BAND 15)や1.8GHz(ドコモ:BAND 3)、これから重要となってくる700MHzというBAND 28(3社ともに利用可能)といった周波数帯で利用できるアンテナを全国エリアをカバーすべく増設をしているところです。

なお、BAND28(700MHz)は国内3キャリア以外に豪州、ブラジル、ニュージーランド、中南米、台湾で利用されていて、このBAND 28に対応したXperia海外モデルがいろいろ登場してきています。このBAND 28はいわゆる日本の「プラチナバンド」対応ですので、今後はこれまでよりも海外版Xperiaを利用しやすくなっていくと思います。

#私がXperia Z3 CompactでD5833を購入したのはこういう理由です。

 

 

なぜSIMロック解除するの?

素朴なギモンをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

キャリアは「SIMロック解除(SIMフリー)化することで、海外出張や海外旅行に行った際、現地SIMカードを挿し通話・通信ができるようになりますよ!」などという積極的なアナウンスはされていないのです。国際ローミングサービスを使ってもらいたいですからね、キャリアとしては。

そして、SIMロック解除にあたっては利用者が絶対知っておくべきとても大事なことがあります。キャリアはもっとアピールすべきことがあると思うのですが、、、。

 

SIMロック解除してもグローバルモデルになるわけではない

いくらSIMロック解除したとしてもどの国のどのSIMカードでも通話・通信できるわけではないのです。

下記表に「対応周波数」を作ってみましたが、記載の対応周波数以外の周波数帯での通信・通話はできません。(またどの国でもLTEサービスが始まっているわけではないので、3Gの対応電波も重要かもです)

Xperia J1 Compact
(D5788)
Xperia Z3 Compact
(D5833)*海外版
Xperia Z1 f
(SO-02F) *ドコモ
3G対応周波数
(WCDMA)
Band Ⅰ(2.1GHz
Band Ⅴ(850MHz)
Band Ⅵ(800MHz)
Band Ⅰ(2.1GHz
Band Ⅴ(850MHz)
Band Ⅵ(800MHz)
BANDⅧ(900MHz)
Band Ⅰ(2.1GHz
Band Ⅴ(850MHz)
Band Ⅵ(800MHz)
2G対応周波数
(GSM)
850MHz
900MHz
1800MHz
1900MHz
850MHz
900MHz
1800MHz
1900MHz
850MHz
900MHz
1800MHz
1900MHz
LTE対応周波数 BAND1(2.1GHz)
BAND
3(1.8GHz)
BAND
19(800MHz)
BAND21(1.5GHz)
BAND1(2.1GHz)
BAND
3(1.8GHz)
BAND
5(850MHz)
BAND7(2.6GHz)
BAND8(900MHz)
BAND28(700MHz)
BAND40(TD-LTE)
BAND1(2.1GHz)
BAND
3(1.8GHz)
BAND
19(800MHz)
BAND21(1.5GHz)

ドコモXperiaをSIMロック解除しても、利用できる周波数帯はドコモが利用する周波数帯のみです。訪問地域によっては現地SIMは使えず、ドコモの国際ローミング 「WORLD WING」で利用することになります。

この点、グローバルモデルは対応周波数が多いので、可用性という面ではグローバルモデルの圧勝ですね。

 

なお、流行りのMVNO(格安SIM)はドコモ・auのネットワーク網・設備を利用したサービスのため『SIMロック解除は不要』です。(auのスマートフォンでドコモ系MVNOサービスでは通話・データ通信はできません。逆も同じです。)

 

国内での使用だけで考えるとSIMロック解除する意味は

例えばドコモスマートフォン(今回はXperia Z1 f)で考えてみると、LTE対応周波数は上記の表の通り、BAND1(2.1GHz)、BAND3(1.8GHz)、BAND19(800MHz)、BAND21(1.5GHz)です。

au・ソフトバンクで利用できるのはBAND 1のみです。しかもauは通話(3G)の通信方式がドコモ・ソフトバンクのWCDMAとは違い、CDMA2000方式のため通話はできません。

これはドコモXperia Z3 Compact(SO-02G)でも対応バンドは同じ4つですので、結果としてauではドコモXperia Z1 f / Xperia Z3 Compactは使えない、という結論になります。(au系MVNO のmineoでデータ通信は可能でした)

そうなるとSIMロック解除する意味ってあるんでしょうか。。。

 

ということはあまりメリットがない??

auのように今後発売される新モデルは本来対応できる周波数帯について原則技適を通すという対応(=auで使えない周波数帯でもドコモ・ソフトバンクで使える可能性がある)には期待したいところですが。。
ドコモ・ソフトバンクがauのような対応をしない場合、これまで通り自社ネットワーク(周波数帯)のみに対応した端末となるのであれば、海外で利用する以外の用途ではSIMロック解除する必要はあまりないのかもしれません。

なお、ドコモ・auから正式発表がありました通り、2015年5月以降発売モデルは、契約して6ヶ月経過後にユーザからの解除申請に対し、web経由では無料で対応、店頭・電話は3,240円で対応することになりました。2015年5月以前に発売されたAndroidスマートフォンは有償(3,240円)で対応可能です。

※自分が購入する時期ではなく、2015年5月以降に発売されるスマートフォン・ルータが対象です。

 

 

SIMロック解除してできなくなること

現時点の有償での対応、5月以降のSIMロック解除義務化によって、できなくなることは基本的にはありません。端末の保証、契約中サービスも継続されます。

強いて言えば、

  • SIMロックを再度かけることができない
  • 他社SIMの動作確認はしていない
  • 故障時にドコモ回線契約が無い場合は代替機を貸してもらえない
  • 回線契約がある場合でも代替機はSIMロックされた端末となる
  • 5月以降の新機種は6ヶ月経過後のSIMロック解除の条件がキャリアで対応が異なる。
    (ドコモ:本人のみ、白ロム不可、本人であっても解約後3ヶ月超過すると解除不可)
    (au:白ロム可、期間の制限なし)

くらいでしょうか。

 

 

(おまけ)テザリングはできるのか?

Xperia Z1 fなどドコモスマートフォンはテザリング時に専用アクセスポイントに自動で切り替わる仕様のため、「spモード契約のSIM」を利用することが大前提となります。(moperaだけはNG)

今流行りのMVNO(格安SIM)をドコモスマートフォンでテザリングの親機としてタブレットから利用しようとしても、エラーになってしまいます。

これを回避するためにはアクセスポイント(APN)が勝手に切り替わらないようなこちらの対応が必要となります。

※SIMロック/ロック解除を問わず必要となります。

 

この対応が必要なのはドコモスマートフォンのみです。海外版Xperia、SIMフリーXperia J1Compactでは何もしなくてもWi-Fi・Bluetoothテザリングが可能です。

 

 

まとめ

SIMフリーとSIMロック解除、ほぼ同義語ですが実は似て非なるものであること、日本国内のみで使用するにはあまりメリットがないかもしれないこと、お分かり頂けたでしょうか。

個人的にはauスマートフォンで今後VoLTE対応機種が増えてきた時に、SIMロック解除してドコモ系MVNOで利用できると端末選びの幅が広がる可能性がある点に興味があります。

 

いずれにしても5月以降に発売を予定しているXperia Z4、(Z4 Compact??)、(Z4 Ultra??たぶんZ4 Tabletでしょ?)の正式発表を楽しみにしたいと思います。

 

 

8件のコメント


  1. こんばんは~海外版はおサイフ機能が使えない。ドコモ版は半年シムロック解除できない。(><)たとえばドコモ版Z4を購入後半年以内でも海外の携帯屋などで解除できないものでしょうか?Z3なので試された方いないですか??


  2. はじめまして
    今マイネオで契約しております。
    今度XperiaZ3CompactかXperiaZ4かXperiaZ4Compactに
    買い替え検討しておりますが使用できないのでしょうか


  3. […] 【コラム】SIMフリーとSIMロック解除の違いについてまとめてみたとして考察していますが、SIMロック解除とSIMフリーは厳密には違いますが、キャリア(携帯電話会社)の縛りがなくなるという意味では同義と考えても良いでしょう。 […]


  4. 例としてあげているXperia Z1 fについて、「au・ソフトバンクで利用できるのはBAND1のみ」とありますが、ソフトバンクはBAND3も対応しています。


  5. このブログで使われている画像、他のサイトのものですが、引用元とか書かなくていいんですか?
    2ちゃんねるを参考にしているものも多いようですが、2ちゃんねるだから良いってことはないでしょうし。一般のブログは引用元書いてるから、何かしらルールはありそうですね。

    気にしない人ならいいのですが、他の人には敏感なようなので気になりました。


  6. ここで言うのもナンですが、iPhoneは多バンド対応のモデルに各社がSIMロックをかけた仕様のため、次期iPhoneが同様の投入であれば(ユーザーの)メリットは大きいのではないでしょうか。持ち込み解除が可能なau版が中古/新古市場で人気となるでしょうか。
    XperiaもSONYから国内向けSIMフリー版が出れば良いのですけど、やはりキャリアを前にして実現は難しいでしょうかね。


  7. fomaプラスエリアの事を一切書いてないのの悪意を感じるんですが
    こう言う記事を鵜呑みにして海外simフリーは使えないっと言う誤解が無い様にしたいものですね


    1. スミマセン、書き漏らしてしまいましたので追記しました。m(_ _)m