2013年早々に「Xperiaのハイエンドモデルに軸足を移す」という趣旨の発言をした平井社長率いるソニー。2年以内にエントリーモデルから撤退するやの発言をしております。
ですが、これは販売が好調である欧州を中心とした話であって、現在の6.5~7%である世界市場におけるシェア20%を達成するために、まだシェア拡大の余地ある新興国市場(インドや中国等)にむけて向け、これからも継続的にエントリーモデルを発売していくのでしょうか。
そんな中、2013年10月に発売されたXperia C(C2305)をExpansysさんからお借りすることができましたのでレビューしたいと思います。
2013年Xperiaエントリーモデル
これまでに6月にXperia L(C2105)、9月にXperia M(C1905)をレビューしてきました。似たようなタイトルで。。(照)
いずれも数日使ってみた限りですが、ストレージの小ささは否めないものの動作も軽くて「これで十分じゃね?」というまとめをしています。これらのモデルに対してXperia Cはどうなのでしょう。
スペック比較
エントリーモデル3機種を比較してみます。
Xperia C (C2305) |
Xperia M (C1905) |
Xperia L (C2105) |
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サイズ | 141.5×74.15×8.88mm | 124×62×9.3 mm | 128.7x65x9.7mm |
重量 | 153g | 115g | 137g |
画面サイズ | 5.0インチ | 4.0インチ | 4.3インチ |
解像度 | 960×540(qHD) | 854×480(FWVGA) | 854×480(WVGA) |
SoC | 1.2 GHz MeidaTek (MTK6589) 4コア |
1GHz Qualcomm (MSM8227) 2コア |
1 GHz Qualcomm (MSM8230) 2コア |
RAM | 1GB | 1GB | 1GB |
ROM | 4GB | 4GB | 8GB |
microSD | 32GB | 32GB | 32GB |
カメラ | 8Mピクセル 動画1080p |
5Mピクセル 動画720p |
8Mピクセル 動画720p |
NFC | × | ◯ | ◯ |
電池容量 | 2390mAh (内蔵) |
1750mAh (取り外し可 BA900) |
1750mAh (取り外し可 BA900) |
ネットワーク | WCDMA 900, 2100MHz GSM 900, 1800, 1900MHz |
WCDMA 900, 2100MHz GSM 850, 900, 1800, 1900 MHz |
WCDMA 900, 2100MHz GSM 850,900, 1800, 1900MHz |
カラー | Black、White、
Purple
|
Black、Purple、
White、Yellow |
Black、White、
Red
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初期OS | Android4.2.2 | Android4.1 | Android4.1 |
エントリーモデルのトレンドも大画面化にシフトしているのがまず目につきます。またコストの問題か、NFCが省かれています。SoCもQualcommでないところも動作的にも気になるところ。
5インチサイズ4機種(Xperia Z/ZL/Z1)と比較すると数値上は以下のようになります。(赤い文字が最大値)
高さ | 幅 | 厚み | |
Xperia C | 141.5 | 74.15 | 8.88 |
Xperia Z | 139.0 | 71.0 | 7.9 |
Xperia ZL | 131.7 | 69.8 | 9.8 |
Xperia Z1 | 144.0 | 74.0 | 8.5 |
Xperia ZLは手元にないので3モデルの比較となりますがこんな感じです。
Xperia Cがいかにデカいかがお分かりいただけるかと思います。
Xperia C外観チェック
今回お借りしたのはPurpleです。外観の仕上げはもちろんアイコニック・アイデンティティーというテーマに沿っており、またXperia Aを発端とした2013年Xperiaデザインの特徴をまとっていて、誰が見ても「Xperia」です。Xperia Zがやはりスタディモデルだったんだ、と思わざるを得ない感じです。。
ボディカラーはXperia MのPurpleと同じだと思います。
右側面に操作部が集中しています。
電源ボタンを本体中央(背面のXPERIAロゴと同じ高さ)に、その下に音量、シャッターボタンという並びは今年モデルでほぼ統一されています。
対する左側面はUSBコネクタのみ。剥き出しです。このほうがアクセスしやすくて良いのですが・・・
上部にはイヤフォンジャック。
底面はストラップホールのみ。
外観写真にはSIMスロットが見当たりません。SIM/microSDスロットはリアカバーを外してアクセスする方式です。こちらは機構チェックでもう少し詳しく。
機構チェック
リアパネルやデュアルSIM、カメラ、通知LEDに関してまとめました。
<リアパネルの開き方>
リアパネルへのアクセスはXperia LやXperia Mと同じように端末の右隅から開いていきます。慣れるまでは非常にやりにくい(壊してしまうんじゃないかと思うとなかなか、ね。。)
少し開いたところから指を突っ込んで全面を剥く感じで開くことができます。非常に硬い。。冬だから?
カバーを外すと本体にはボディ色が一切ないのでケースさえ手に入れば気軽にキセカエが楽しめそうです。
ガバっとカバーを外すとSIMスロットが2つ。そう、Xperia CはデュアルSIMモデルです。
<デュアルSIM>
デュアルSIMとはWCDMA(3G)/GSM(2G)、もしくはGSM(3G)/GSM(2G)というSIMを2枚挿せるモデルです。WCDMAが両スロットとも使えると良いのですが・・・(デュアルWCDMAモデルはCoolpad W770しかない)
デュアルSIMはステータスバーに2つの電波アイコンがあります。
SIM切り替えは通知領域のアイコンをタップすることで切り替えることができるようになっています。
またスクリーンロックには2つのキャリア名が表示されるようになっています。
<カメラ>
カメラは8Mピクセルですが、カメラ機能は非常にシンプルなものです。プレミアムオートなどはなく、「シーンセレクト」と「ビューティーモード」があります。
シャッターを押してピントが合うまでにちょっと時間がかかる気がしました。
<通知LED>
通知はXperia AやXperia Z1のような端末下部が光るタイプです。
ソフトウェアチェック
上記機構チェックとかぶる部分もありますが、、
この黒背景UI(eDream9)は最新Xperiaに思えない。。。
<ソフトウェアバージョン>
設定>端末情報で確認。ビルド番号は 16.0.B.0.21 でした。
<ホームスクリーン>
初期OSがはAndroid4.2.2にも関わらずAndroid 4.1(Jelly Bean)時の壁紙を踏襲していて目新しさを感じられず。。
<日本語入力>
設定>言語と入力で確認。残念ながらPOBoxは入っていません。(仕向地によっては入っている可能性も)
<デュアルSIM設定>
設定>デュアルSIMカード という設定項目があります。
<画面設定>
X-Realityやモバイルブラビアエンジン2という表記無く、、、
<STAMINAモード>
Xperia CにももちろんSTAMINAモードが搭載されています。機能は同じです。(SO-02Fのブラックリスト方式ではなくホワイトリスト形式:デフォルトは待ち受け中の通信は全停止、待ち受け実行中アプリを追加する方式)
<Config画面>
でも*#*#7378423#*#*で表示されるのは白背景。。。またXperia CはLTEに対応していません。
気になったコト
5インチの大画面(最近は大画面とは言わないか)で解像度もqHDであり、画質を高める機構を実装していないXperia C。初めて起動させた時からちょっと気になった点です。ちょっと前ならこれが当たり前だったかもしれないジャギーさが目立ちます。
左がXperia C、右がXperia Z1です。Chromeのアイコンを【Z】外付けワイド&マクロレンズを買ってみたで考察したAGOR SCOOP マグネットTYPE 2in1ワイド&マクロレンズを用いて接写してみました。
慣れって恐いな、と思いました。
また、スクリーンショットの音(camera_click.ogg)は聞き慣れない音です。SystemDump取って別の端末で再生してみました。こんな音がするんです。
まとめ
エントリーモデルでは最大の画面サイズを持つXperia C。デカいだけに細かいところを見てしまうとアラが見えてしまうところ、LTEに対応していないことがちょっと残念ですが、価格を考えればこのXperia Cはお買い得かもしれません。
気になる方もいると思いましたのでAntutuベンチマークを用いて測定してみました。スコアは「13,221」でした。
海外出張や海外旅行のお供に最適かと思います。もちろん手持ちのスマートフォンを海外パケ・ホーダイで1,980円/日という使い方はできますが、せっかくなので現地でプリペイドSIMカードを購入して安価に通信したり。
Android(というよりGoogleサービス群)はアカウントさえ設定すればメールやお気に入り、連絡先など同期されますので普段使いしているスマートフォンを使わずとも、今までどおり不自由なく使うことができるはずです。
本日現在の価格は28,420円です。(先週キャンペーンやっていたのですが一足遅かった・・・)
>通知はXperia AやXperia Z1のような端末下部が光るタイプです。
Z1は端末上部ですよ~
日本で発売されるSIMフリー機(Nexus5、iphone5)にどう対応するつもりなんでしょう?
本体色が変えられるのは面白いですね。
サードパーティ製の色々なカバーが出てくれば更に面白い。
それにしても、Appleさんも独自でSIMフリー端末を販売し始めたのだからSONYさんもユーザーに色々なXperiaを選択させて欲しいですね。